
フィンランド統計局の21日発表によると、9月の失業率は9.9%で前月から横ばいだった。写真はヘルシンキ市内の風景。2018年6月撮影(2025年 ロイター)
[ヘルシンキ 21日 ロイター] – フィンランド統計局の21日発表によると、9月の失業率は9.9%で前月から横ばいだった。同国の失業率は欧州連合(EU)で最高水準にある。
フィンランド経済は、ウクライナ紛争に起因する世界的な経済混乱と不確実性の影響を大きく受けている。また、財政赤字抑制のための緊縮財政と歳出削減は、成長鈍化や人員削減につながっている。
8月の失業率はこの日、10.0%から9.9%に下方修正された。9月と同水準で、少なくとも15年ぶりの高い水準にとどまっているという。
一方、第3・四半期の調整前失業率は前期の10.2%から9.2%に低下した。ただ前年同期の7.8%は上回った。
ユーロ圏で第2・四半期にフィンランドの失業率を上回ったのはスペインのみだった。
ダンスケ銀行のシニアエコノミスト、オザン・ヤナール氏は、失業率上昇は労働参加率の上昇が一因と指摘。「労働力参加の増加は、長引く生活費危機で説明できる可能性がある」と述べ、年金受給者が仕事に復帰しつつある一方、25─44歳の年齢層が失業率上昇の影響を最も受けていると述べた。
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