欧州CLマンチェスターC戦に臨んだビリャレアルのメンバー(AP)
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サッカーのスペインリーグは21日、ビリャレアル―バルセロナ戦の米国開催を見送ると発表した。12月20日に欧州初のリーグ戦海外開催として行うことが10月8日に発表されていたが、他クラブや選手、サポーターが猛反発。17~20日の国内リーグでは抗議のため、各試合で選手が開始直後15秒のプレーを拒否するなど波紋が広がっていた。
リーグは「スペインサッカーの国際的な拡大にとって歴史的で前例のない機会となるはずだったプロジェクトを推進することができずに遺憾」と声明を発表。「このような機会を放棄することは新たな収入の創出を妨げることになる」と指摘した。バルセロナも決定を尊重するとしながらも「成長の可能性と全ての人々の利益のための資源を生み出す能力を持つ戦略的市場において、競技のイメージを拡大する機会を逃したことは残念」を反応した。
スペインリーグのテバス会長は10月の開催発表時に「この試合で我々はラ・リーガとスペインのサッカーを全く新しいレベルに引き上げる歴史的な一歩を踏み出す」と声明を発表。2026年W杯北中米大会を見据えてリーグのブランド力を高める狙いがあると説明していた。
ホーム戦が海外開催となるビリャレアルのサポーターに対してはシーズン券保有者の米国への旅費を補償し、観戦しない場合はシーズン券代金の30%を割り引きするという異例の支援策を打ち出していたが、反発が大きく断念に追い込まれた。
一方でイタリアのセリエAではACミラン―コモ戦が来年2月にオーストラリアのパースで開催される計画が進行中で、今回のスペインでの決定が影響する可能性があるか注目される。
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