ベッセント米財務長官は21日、アルゼンチン資産の支援に再び動き、前日に締結された200億ドル(約3兆340億円)規模の通貨スワップライン協定について、「経済安定化に向けた」合意だと位置づけた。

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  ベッセント長官はX(旧ツイッター)への投稿で、アルゼンチン中央銀行との合意を「アルゼンチン経済にとってより良い未来への架け橋であり、救済策ではない」と説明した。

  アルゼンチンでは26日に中間選挙が予定されている。米政府はここ2週間、アルゼンチンのスポット市場に繰り返し介入し、ペソ相場の下支えに動いてきた。

  ヴァンエックの新興国市場担当副ポートフォリオマネジャー、デービッド・オースターワイル氏は「選挙後は、米財務省による買い支えが市場の主役になるだろう」と述べ、「米財務省が投入し、すでに活用している資金は極めて大きい」と続けた。

  ベッセント氏の投稿を受け、アルゼンチンのドル建て国債はこの日の高値まで上昇し、2035年償還債は0.5セント近く上昇して、額面1ドル当たり57セント超となった。その後、上げ幅を縮小した。ブルームバーグがまとめた価格データによると、ペソは対ドルで約0.4%安の1ドル=1480ペソ近辺。ミレイ大統領率いる与党が州選挙で左派の野党正義党(ペロン党)に敗れた後、圧力を受けている。

President Trump Hosts Argentine President Milei At White House

米国とアルゼンチンの拡大会合(ホワイトハウスで、10月14日)

Photographer: Alex Wroblewski/CNP/Bloomberg

  トランプ米政権はミレイ大統領を中南米におけるイデオロギー上の明確な同盟者と位置づけている。

  ベッセント長官は声明で「中南米で失敗した国家をこれ以上増やしたくはない。強く安定したアルゼンチンは、良き隣国として、米国の戦略的利益に合致する」と述べた。声明には支援の具体的な内容や金額は含まれていなかった。米財務省はさらなる詳細に関する問い合わせにはすぐに応じなかった。

  ミレイ氏は世界中のリバタリアン(自由至上主義者)や保守派から英雄扱いされており、先週にはホワイトハウスでトランプ大統領と会談した。その直前には、カプト経済相を団長とするミレイ政権のチームがワシントンを訪れ、ベッセント長官のスタッフと協議を行い、その後、国際通貨基金(IMF)の年次総会に出席していた。

  ただし、ホワイトハウスでの会談中にトランプ氏は、アルゼンチンへの支援は選挙結果次第だと述べ、支援が26日の選挙後まで行われない可能性をめぐって投資家の間に懸念が広がった。

 

原題:Argentina Bonds Climb as Bessent Seals ‘Stabilization’ Deal (1)(抜粋)

— 取材協力 Nicolle Yapur

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