米ブラウン大学は10月15日、トランプ政権が国内の大学に政府助成金を優先的に受け取る条件として提示した覚書について、署名を拒否すると発表した。2022年8月撮影(2025年 ロイター/Brian Snyder)
[15日 ロイター] – 米ブラウン大学は15日、トランプ政権が国内の大学に政府助成金を優先的に受け取る条件として提示した覚書について、署名を拒否すると発表した。送付された9大学のうち拒否したのはマサチューセッツ工科大学(MIT)に続き2校目となる。
政権側が今月1日に提示した覚書では学部における留学生の人数を15%に制限することや、採用・入学選考で人種や性別を考慮しないことなどを求め、条件に従う大学は政府の助成金を優先的に受け取ることができる一方、それ以上の「モデルや価値観」を追求する大学に対しては「給付を見送る」可能性もあると記されていた。
同大のクリスティーナ・パクソン学長はマクマホン教育長官に宛てた書簡で、条件を受け入れることは「学問の自由を制限し、ブラウン大学の運営の自主性を損なう」ことになると述べた。
また、同大が地元の人材育成を支援する一方、政府が医学分野などへの連邦資金拠出を再開することになった7月の協定について触れ、「本校のカリキュラムや学術的発言の内容を指図する権利は政府にはないと明確に記している」と指摘した。
トランプ氏は国内のエリート大学が過激な左翼思想に染まり、反米、反ユダヤ主義を扇動していると非難しており、多くの大学への補助金削減を実施するなど圧力をかけている。
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