中国輸出、9月8.3%増に加速 輸入も予想上回る

 中国税関総署が13日発表した9月の貿易統計によると、輸出は前年比8.3%増で8月(4.4%増)から加速し、ロイターがまとめたエコノミスト予想(6.0%増)も上回った。上海洋山港で6月撮影(2025年 ロイター/Go Nakamura)

[北京 13日 ロイター] – 中国の9月の輸出は3月以来の高い伸びを記録した。製造業で米国以外への輸出が活発化している。輸入も2024年4月以来の伸び率となった。ただ、米国との貿易摩擦の再燃で雇用やデフレが悪化するとの懸念が再び浮上している。

中国税関総署が13日発表した9月の貿易統計によると、輸出は前年比8.3%増で8月(4.4%増)から加速し、ロイターがまとめたエコノミスト予想(6.0%増)も上回った。

トランプ米大統領は10日、中国のレアアース(希土類)輸出規制強化への対抗措置として、11月1日付で中国からの輸入品に100%の追加関税を課すと表明した。

キャピタル・エコノミクスのアナリスト、ジュリアン・エバンスプリチャード氏は「中国経済は米国の関税に対して多くの人が懸念していた以上に耐性があることを証明してきたが、米国との亀裂がさらに深まれば、依然として大きな下振れリスクがある」と述べた。

野村のアナリストは「両国は互いの限界を試した後、再び譲歩する可能性が高い。10月末に韓国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて習近平国家主席とトランプ米大統領が直接会談する可能性は依然として高いとみている」と述べた。その上で「緊張、エスカレーション、休戦というサイクルが米中関係の新常態だ」との見方を示した。

<米国以外への輸出増加>

9月の米国向け輸出は前年比27%減少したが、欧州連合(EU)向けは14%、東南アジア向けは15.6%、アフリカ向けは56.4%、それぞれ増加。日本向けは1.8%増だった。

エコノミスト・インテリジェンス・ユニットのシニアエコノミスト、Xu Tianchen氏は「中国は自社製品の相対的コスト優位性を生かして積極的に新市場に参入している」と指摘した。

また「現在、中国の直接輸出で米国が占める割合は10%未満だ。100%の関税は間違いなく中国の輸出部門への圧力を増大させるだろうが、以前ほど大きな影響が出るとは思わない」と述べた。

<内需は低迷>

9月の輸入は7.4%増。8月(1.3%増)と予想(1.5%増)をともに上回った。

ただ、アナリストらはコモディティー(商品)の在庫積み増しが背景にあると指摘する。

9月は鉄鋼輸入の増加が続いたほか、石炭輸入が9カ月ぶりの高水準、大豆輸入は過去2番目の水準となった。中国は依然として米国産大豆を購入せず、南米からの輸入が堅調だった。

一方、中国の輸入の先行指標となっている韓国の9月の対中輸出は0.5%増にとどまり、内需の弱さをうかがわせた。

貿易黒字は904億5000万ドルで、8月(1023億3000万ドル)から減少し、予想(989億6000万ドル)を下回った。

INGの大中華圏担当チーフエコノミスト、リン・ソン氏は、両国とも互いに損害を与えるエスカレーションと報復に戻ることは望んでいないだろうとしつつ、「ここ数週間の出来事は誤算の可能性が常に存在するということを示した」と述べた。

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