
2022年8月21日(日)。京都どうぶつあいごの会の会員さんから一本の電話がありました。
「子猫がブロック塀とトタンのすき間に落ちて、鳴き声だけが聞こえるんです。手も網も入らないんです。」
現場は京都市内の住宅地。子猫はブロック塀とトタンの間、ほんの数センチの隙間に挟まり、もがきながら必死に鳴いていました。自力で出ることはもちろん、人の手も届かず、時間だけが過ぎていきました。

私たちはすぐに京都南消防署へ連絡し、レスキューを依頼。
消防隊員の方々が駆けつけてくださり、塀を一部切り開きながら、慎重に救出作業を行ってくださいました。
発見からおよそ5時間後、ついに小さな命が救い出されました。
その直後、空からは大粒の雨が降り始めました。もし救出が少しでも遅れていたら、冷たい雨でこの小さな体は持たなかったかもしれません。まさに紙一重のタイミングでの救出でした。
助け出されたのは、体重492グラムのキジトラの女の子。
体は汚れ、のみと回虫がついていましたが、命の灯はしっかり残っていました。
すぐにTNRサポートセンターで駆虫処置を受け、翌日にはシャンプーをしてもらい、清潔な状態でシェルターへ移動しました。
その子には「Lucky Witch(ラッキー・ウィッチ)」という名前がつきました。
「奇跡のような幸運に守られた小さな魔法使い」――そんな思いを込めた名前です。
環境にも少しずつ慣れ、日ごとに元気を取り戻していったWitch。
そして10日後には、新しい家族とのご縁がつながり、正式に里親さんのもとで暮らすことが決まりました。
人の優しさと協力の輪が重なって、ひとつの命が未来へと渡された瞬間でした。
それから2週間後の9月4日、里親さんから連絡がありました。
「Witchの元気がなく、熱があるようです。」
すぐに再び預かり、体調管理を行うことに。食欲が落ちていたものの、治療とケアを続け、9月9日にはほぼ回復しました。
小さな体で頑張る姿に、スタッフ全員が改めて命の強さを感じました。
今回の保護では、会員さんの迅速な通報、消防署の懸命な救出、医療機関の協力、そして最終的に迎え入れてくださった里親さん。
多くの人の力がつながって、ひとつの命を救うことができました。
「もし誰かが気づかなかったら」
「もし通報が少しでも遅れていたら」
そう考えると、助けたいと思ってくださった最初の一歩が、どれほど尊いかを実感します。
私たちは、これからも現場で助けを求める命を見過ごさず、地域や行政と連携しながら、一つひとつの命を守っていきます。
そして、Lucky Witchのように新しい幸せをつかむ子が一匹でも多く増えるよう、この「ちびねこケア基金」をなんとしても開設したい思いです。

(現在のWitchです。3才になり元気にしております。)
第一目標まであと100万円を切りました。
どうか、引き続きご支援・応援をよろしくお願いいたします。
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