ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は8日、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレート(OCR)を3%から0.5ポイント引き下げ、2.5%にすると決定した。プラス成長の回復を目指すNZ経済の下支えに向け、中銀はさらなる金融緩和をためらわない姿勢を示唆した。

  ブルームバーグが調査したエコノミスト25人の中で、0.5ポイントの緩和を予想したのは10人にとどまり、大方の想定を上回る大幅利下げとなった。15人が0.25ポイントの利下げを見込んでいた。

  NZ中銀は声明で、「2025年半ばにかけて経済活動は弱かった。インフレ率を中期的に2%目標の中間地点近くに持続的に定着させる必要に応じて、金融政策委員会(MPC)はOCRをさらに引き下げる可能性にオープンだ」と説明した。

  中銀の政策決定を受け、NZドルは対米ドルで一時1%下落し、金融政策に敏感なNZの2年債利回りは一時7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)、10年債利回りは6bpそれぞれ低下した。

  NZの第2四半期(4-6月)国内総生産(GDP)は前期比0.9%減少し、マイナス幅が予想を上回った。中銀は昨年8月以降、6会合連続で利下げを継続。7月は休止したが、8月に金融緩和を再開した。OCRの引き下げ幅は合計で300ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に達した。

  NZ中銀の声明の主な内容は次の通り。

新たなデータはGDPの下振れリスクを示唆する可能性インフレ率は26年前半に約2%に戻ると予想国内の物価圧力は引き続き緩和

原題:RBNZ Delivers Big Rate Cut in Bid to Revive Struggling Economy(抜粋)

(中銀声明の内容などを追加して更新します)

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