地域の人と人をつなぐ、新たな移動のカタチです。

長崎市で買い物や通院などの送迎を通して、住民の交流を生み出す『つながりワゴン』の運行が始まりました。

移動の不便さと、周囲住民のつながりの希薄さを解消しようと始まった『つながりワゴン』。

長崎市北陽町の上床団地で行われた運行開始式には、地域住民約15人が参加しました。

運営するのは、自治会長の平たけしさん。

孤独・孤立対策に取り組むNPO法人の代表も務めています。

(NPO法人 なめしポテト 平たけし 代表)
「内閣府の支援をもらって行う、孤立・孤独対策の事業になります。車の中を “動くふれあいサロン” みたいな感じで進めていきたいと思っています」

50~60年ほど前に整備され、170世帯あまりが暮らす上床団地。

急な坂や階段を下った先の県道沿いにバス停はありますが、そこまで向かうことも困難な住民も多くいます。

ワゴンは自治会に加入していれば、買い物や通院、趣味の活動などに無料で利用できます。

この日は、千歳町の商業施設に買い物へ。

便利な移動手段としての活用はもちろんですが、大事なのは “住民同士のつながり” です。

ワゴンには、コミュニケーションワーカーが必ず同乗し、会話を楽しみながら乗客の交流をサポートします。

(利用者)
「チトセピアに久しぶりに来た。うれしくてウキウキした。
近所の人と一緒に会話しながら買い物ができることは、この上ない喜び」

(利用者)
「高齢化が進んでいて、(上床団地は)斜面の土地なので、免許を返納している人が多い。ありがたい試み」

(NPO法人 なめしポテト 平たけし 代表)
「車の中で改めて、近所の人とつながりをつくって仲間づくりが密になり、元気になるような取り組みをできればいい」

『つながりワゴン』は、国のモデル調査事業として週3日、12月まで運行されます。

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