NVIDIAのCEO、ジェンスン・フアン氏(ロイター=共同)
「ジェンスン、君たちの言う通りになることを願っている」
[リバプール発]史上初の「2度目の国賓」として英国を公式訪問したドナルド・トランプ米大統領は9月18日、英首相公式別荘(チェッカーズ)で「米英両国は科学技術協力に関する歴史的なテクノロジー繁栄協定という次のステップを踏み出そうとしている」と胸を張った。
9月18日、訪英してスターマー首相と先端技術分野での協力文書に署名した後、記者会見するトランプ大統領(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
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「世界を席巻しつつある人工知能(AI)などの分野で政府・学界・民間企業間の新たな連携体制を構築するだろう。皆さんのこと(ビッグテック)を注目している。ジェンスン、君たちがここで何をしているのかは分からないが、君たちの言う通りになることを願っているよ」
NVIDIAのジェンスン・フアンCEO(最高経営責任者)は「新産業革命のビッグバンだ。世界一流の大学、果敢なスタートアップ、最先端の研究者、スーパーコンピューティングが集まっている。今ほど英国に投資する好機はない」と述べ、英国は「AIの超大国」になると持ち上げた。
米スタンフォード大学の「世界AI力ランキング」で英国は米国、中国に次ぐ3位につける。
そんな中、フアン氏は「すべての国が『自国の知能生産』を所有すべきだ」と「ソブリンAI」を強く提唱する。各国が自国のデータで自国内の計算基盤を使い、自国の規制の下でAIを回し、成果を自国経済に還元する構想だ。顧客をビッグテックから国家へと広げる狙いがある。
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