インド中銀、ルピー国際化へ使用促進案示す

 10月1日、インド中央銀行は、通貨ルピーの世界的な使用促進案を示した。写真は100ルピー紙幣。昨年5月、ニューデリーで撮影(2025年 ロイター/Priyanshu Singh)

[ムンバイ 1日 ロイター] – インド中央銀行は1日、経済成長支援に向けた資本市場と大企業に対する一連の銀行融資促進策を発表した。

好調な経済にもかかわらず銀行融資の伸びは鈍く、9月5日現在で前年比10%増にとどまっている。

22の措置が打ち出されたが、その多くは信用フローの改善を目的としている。

中銀は融資集中リスクを低減するため大企業への銀行融資を制限した2016年の枠組みを撤回することを提案。この変更により、銀行は大企業向け融資を増やすことができるようになる。

また、上場債券に対する銀行融資を無制限に認め、株式に対する融資の上限を200万ルピー(2万2554ドル)から2000万ルピーに引き上げた。

<ルピー国際化へ使用促進案>

中銀はまた、通貨ルピー(.MERCINR), opens new tabの世界的な使用促進案を示した。国内銀行による近隣諸国企業へのルピー建て融資を認めることや、主要貿易相手国通貨の公式参照レートを設定することなどが盛り込まれた。

マルホトラ総裁はルピーの国際化について「われわれはこの点で着実なプロセスを踏んでいる」と述べ、今回の案ではインドの公認銀行がブータン、ネパール、スリランカの非居住者に対し、国境を越えた貿易取引のためにルピー建て融資を行うことが許可されると述べた。また、透明性のある参照レートにより、ルピー建て取引を促進すると説明した。

中銀はまた、外国企業が「ボストロ口座」の余剰ルピー残高を社債やコマーシャルペーパーに投資できるようにすることも提案した。

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