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2025年9月29日 19:30

猛暑でキノコが不作 「発生が少ない。遅れている」 富士山麓では無断採取も横行 山梨

 「秋の味覚」と言えば山のキノコですが、今年は猛暑と雨不足で不作が続いています。

 季節がずれ込み、山で見かけるのは夏場のキノコばかりで、専門家は秋のキノコの季節の到来には気温の低下と、まとまった雨が必要だとしています。

 山梨県甲斐市のとみや青果店です。

 毎年、この時期には多くの山のキノコが店先に並びますが、今シーズンは勝手が違うといいます。

とみや青果店 店主 大森功さん
「キノコの発生が少ない。(時期が)遅れている。つらい」

 この夏の記録的な猛暑、そして雨の少なさから、今シーズンは夏の暑い時期に発生しやすいキノコが再び発生していて、通常なら店頭に並ぶ秋のキノコはまだ山にないといいます。

とみや青果店 店主 大森功さん
「早く気温が下がって雨も降って、キノコを楽しんでもらえればいいかなと」

 朝晩の気温が下がりまとまった雨が降らないと、今後もしばらくキノコの発生は見込めないとして、大森さんは秋の深まりを心待ちにしています。

 一方、富士山周辺では、ことしもキノコの無断採取が跡を絶ちません。

 富士山でキノコを採るには本来、鑑札が必要ですが、富士河口湖町など北麓の3つの市町村では、福島第一原発事故の後毎年、天然のキノコから基準を超える放射性物質が検出されているため、山梨県は採取や出荷の自粛を要請し、鑑札も販売されていません。

 キノコの無断採取は自然公園法に抵触するため、県や地元の恩賜林組合が注意を呼び掛けています。

最終更新日:2025年9月29日 19:30

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