(CNN) 欧州連合(EU)首脳会議の開催を控えるなか、デンマークは国内空港や軍事施設の周辺で相次いだ不審な無人機(ドローン)の出没を受けて、民間のドローンの飛行を一時的に禁止した。
禁止措置は29日から10月3日まで。「敵対的」なドローンと合法的なドローンとを取り違える危険を排除するのが狙いだと、ダニエルソン運輸相はCNNに語った。
デンマークでは先週、複数の空港や軍基地で正体不明のドローンが目撃された。空港の一時閉鎖など数万人規模の旅行客に影響が出た。
EUの会合では来月1日から首都コペンハーゲンに首脳らが集まり、国防問題やウクライナ情勢について協議する。2日には「欧州政治共同体」会合も開催される予定。
ドローンが目撃されたオールボー空港/Bo Amstrup/AP
ポールセン国防相は声明で、「現在われわれは厳しい治安環境にある。EU首脳会議の期間中、治安を担う軍と警察に最善の労働条件を確保しなければならない」と述べた。
欧州では最近、一連のドローンの目撃情報に加えて、ポーランドやルーマニア上空にロシアの無人機が侵入し、エストニア領空にロシアの戦闘機が侵入するなど警戒が高まっている。
デンマークのフレデリクセン首相は、ドローンの目撃情報をめぐって背後関係は断定できないとしつつ、「少なくとも欧州の安全保障にとって脅威となる国は主に一つ、つまりロシアであると結論付けることができる」と述べた。ロシア大統領府は、そうしたドローンへの関与やエストニア領空への侵入を否定している。
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