米GDP、第2四半期確報値3.8%増に上方改定 輸入減・個人消費増で

米商務省が25日発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)確報値は年率換算で前期比3.8%増と、改定値の3.3%増から上方改定された。2009年9月撮影(2025年 ロイター/Lucas Jackson)

[ワシントン 25日 ロイター] – 米商務省が25日発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)確報値は年率換算で前期比3.8%増と、改定値の3.3%増から上方改定された。輸入の減少と個人消費の増加に押し上げられた。ほぼ2年ぶりの大幅な成長率となったが、貿易政策を巡る不透明感が残ることから勢いは鈍化しているとみられる。

市場では3.3%増で改定はないと予想されていた。

企業が人工知能(AI)を中心とした知的財産製品への投資を拡大したことも支えとなった。

FWDBONDSのチーフエコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は「現在のFRBの金利水準は経済を減速させておらず、労働市場にも悪影響を与えていないことは明らかだ。経済は極めて安定している」と述べた。

GDP上方修正の大部分は、経済の3分の2以上を占める個人消費の大幅な上方修正によるものだった。消費は2.5%増と、前回発表の1.6%増から上方修正された。第1・四半期は0.6%増で、先月発表された0.5%増からわずかに上方改定された。

知的財産製品に対する企業の支出も12.8%増から15.0%増に上方改定された。

企業の設備投資の伸び率も、前回発表の7.4%から8.5%に上方修正された。

民間国内最終需要(貿易、在庫、政府支出を除く)は2.9%増。前回発表の1.9%増から上方修正された。

政府は、2020年第1・四半期から2025年第1・四半期までの国民経済計算データを修正した。これにより第1・四半期のGDPは0.6%の縮小となり、前回発表された0.5%減からわずかに下方修正された。

ただ、第1および第2四半期のGDPは、輸入の激しい変動により、経済の健全性を正確に反映していないとみられる。エコノミストは、貿易政策を巡る不確実性が依然として残ることから、通年の経済成長率は約1.5%にとどまるとみている。2024年の経済成長率は2.8%だった。

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