[東京 25日 ロイター] – オリオンビール(409A.T), opens new tabが25日、東証プライム市場に新規上場し、公開価格の2.19倍で初値を付けた。沖縄の製造業では初めてのプライム上場で「新鮮な材料」として資金を集める格好となっている。

上場初日は買い気配でスタートし、午後の取引で公開価格の2.19倍の1863円で初値を付けた。その後も上値を伸ばし、一時2260円まで上昇した。岩井コスモ証券の有沢正一投資調査部部長によると「強い地合いの中での新鮮な材料。割高感もなく、資金が向かいやすい」という。そのほか「知名度が高く、個人投資家を中心に好まれやすい。(上場後に買う)セカンダリー投資を狙っている個人投資家も少なくないだろう」(国内証券ストラテジスト)との見方もあった。

有沢氏は「若い世代のアルコール離れがみられる中、海外への展開が鍵を握っている。上場による知名度向上は大きなメリットになるだろう」とみている。

新規株式公開(IPO)での売出価格は1株850円で、2756万株を売り出した。需要に応じて売却する追加分(オーバーアロットメント)の413万株を含めると、売り出し総額は約269億円となる。

沖縄県豊見城市に本社、名護市に工場を構える。プライム市場に上場する沖縄企業として5社目。2019年に米投資会社カーライル・グループ(CG.O), opens new tab関連ファンドと野村ホールディングス(8604.T), opens new tab
子会社が買収していた。

ビールの国内シェアではアサヒ、キリン、サントリー、サッポロの大手4社に次ぐ5位につける。2026年3月期通期の売上高は前期比42%増の301億円を予想している。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab

WACOCA: People, Life, Style.