佐賀の武雄温泉駅と長崎駅を結ぶ西九州新幹線が部分開業してから23日で3年となります。博多駅までの全線開業がいまだ見通せない中、沿線やその周辺からはどのような声があがっているのでしょうか。

♪「ハッピーバースデーかもめ~、ハッピーバースデーかもめ~。」
佐賀県の武雄温泉駅では6日、西九州新幹線の開業3年を記念するイベントが開かれていました。
■照屋芳樹記者
「特急列車が到着しました。降りてきた人たちは、反対側に止まっている新幹線かもめへと乗り込んでいきます。」

到着した特急列車から、長崎方面へと向かう新幹線かもめへと乗り換える人の姿がありました。九州新幹線の停車駅である新鳥栖駅から、西九州新幹線の東の起点、武雄温泉駅までの間は今も、在来線が結んでいます。

博多駅まで全線がつながっていない“部分開業”の状態であることから、西九州新幹線は、長崎駅までの5駅およそ66キロの「日本一短い新幹線」となっています。
こちらは、武雄温泉駅から一駅先の嬉野温泉駅です。部分開業によって誕生した嬉野市にとって念願の鉄道駅はこの3年、地域に大きな恩恵をもたらしました。

■嬉野市・村上大祐市長
「世界的なホテルチェーン、マリオットホテルが来たことによっても、世界に嬉野という名前が出たというのはすごく大きくて、外国人観光客の方が本当にたくさん滞在をしていただいているという現状があります。」
周辺施設の整備もあって、嬉野市への観光客数と観光消費額は新幹線開業を契機に年々増加し、去年は243万人・173億円と過去最高を記録しました。
さらに人を呼び込むために、全線開業への期待は高まります。
■村上市長
「佐賀県そのものが高速鉄道の中に組み入れられて、新大阪駅で『止まります駅は嬉野温泉』と言っていただければ、それだけでも大きな効果が出てくると思いますし、いつかは行ってみようという大きな動機付けにもなると思います。」
 
						
			
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