青森県津軽地方の伝統行事「お山参詣」が22日、最終日を迎え、岩木山の頂上で日の出を拝む「朔日山(ついたちやま)」が行われました。
「お山参詣」は古くから信仰の対象となっている岩木山に豊作や家内安全を願って祈りをささげる津軽地方の秋の伝統行事で、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
最終日の22日は岩木山の頂上で日の出を拝む「朔日山」が行われ、参拝客およそ300人が未明から標高1624メートルの頂上を目指しました。
足元が暗く、霧で視界が悪いなか、参拝客はヘッドライトの光を頼りに険しい岩場もある登山道を慎重に登り、午前3時半ごろから続々と山頂にたどりついていました。
22日朝は東の空が雲に覆われ、日の出の瞬間は見られませんでしたが、午前5時半前、笛や太鼓などによるお囃子が演奏され、参拝客から拍手が送られました。
そして、午前6時ごろに太陽が姿を現すと、参拝客たちは朝日を浴びながら写真を撮影したりじっくりと眺めたりしていました。
お囃子を演奏した弘前市の男子大学生は「初めて山頂で演奏できて爽快だった。自分の家のりんごなどがちゃんと育ってほしい」と話していました。
また、青森市の20代の女性は「大変だったが無事に太陽を見られてよかった。家族全員が幸せになってほしい」と話していました。
WACOCA: People, Life, Style.