エドゥアルド “シュガー” ヌニェス、エマヌエル・ナバレッテ、そしてプロモーターのエディ・ハーンは土曜の夜、ジュニアライト級王者同士による統一戦を次戦で実現させたいという点で一致した。
ナバレッテはヌニェス対クリストファー・ディアス戦に観客として現れ、国内対決を盛り上げるためだけに姿を見せた。そしてヌニェスが挑戦者を判定で退けると、ナバレッテはヌニェスの地元メキシコ・ロス・モチスのリングに上がり、まさにヌニェスが望んでいたことを口にした。
「君も俺と戦いたいと言ってくれてうれしいよ」とヌニェスはナバレッテに語った。「俺は君をとても尊敬しているし、同じリングを分かち合いたいと思っている。だから、メキシコにその試合を見せよう」
WBO王者ナバレッテ(39勝2敗1分、32KO、1NC)と、IBF王者ヌニェス(29勝1敗、27KO)による一戦は、メキシコ国内で大きな話題を呼ぶだろう。それだけでなく、国外のボクシングファンをも魅了するカードとなるはずだ。
「“シュガー” ヌニェスと戦うのは光栄だ」とナバレッテは語った。「何よりもメキシコがその試合を望んでいると思う」
ヌニェスをプロモートするマッチルーム・ボクシングのハーンも、次戦でナバレッテ戦を実現させたいと強調した。
「また一つ、素晴らしいメキシカンウォーが実現すべきだと思う」とハーンは言った。「それが“シュガー” ヌニェス対エマヌエル・ナバレッテだ」
しかし問題は、WBOがナバレッテに対し、5月10日にサンディエゴのペチャンガ・アリーナで行われたシャーリー・スアレスとの論争的なノーコンテストについて、即時再戦を命じていることだ。カリフォルニア州アスレチックコミッションは、当初ナバレッテの判定勝ちとしていた試合結果を、6月2日にノーコンテストへと変更した。第6ラウンド序盤にナバレッテの左目上を切り裂いたのは偶然のバッティングではなく、スアレスの左拳だったと判断されたからである。もしリングサイドの医師が第8ラウンド序盤にナバレッテの続行を許さないと判断した場面で、レフェリーのエドワード・コランテス、またはリプレイオフィシャルのジャック・レイスがスアレスのパンチによるカットと裁定していたなら、スアレスのTKO勝ちとなっていたはずだ。
『ザ・リング』が得た情報によると、フィリピンのスアレス(18勝0敗、10KO、1NC)がナバレッテ対ヌニェスの統一戦を次戦で実現させるには、補償などを含む納得のいく条件に合意し、身を引く必要があるという。スアレスが協力を拒否すれば、ナバレッテはWBO王座を返上しヌニェス戦に臨む可能性もあるが、2本目のベルトが懸からなければ、統一戦としての意義も経済的価値も薄れてしまう。
スアレスに対し、ナバレッテ対ヌニェスの勝者との対戦を次戦で契約上保証することができれば、ハーン、ヌニェス、ナバレッテが望む試合をまとめる助けになるだろう。なお、ナバレッテとスアレスはともにボブ・アラム率いるトップランク社のプロモート下にある。
『ザ・リング』シニアライター兼コラムニスト、Keith Idec 執筆。X(旧Twitter)@idecboxing でフォロー可能。

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