中国株に連動する上場投資信託(ETF)から9週連続で資金が流出していたが、先週は純流入を記録した。3日に北京で開かれる軍事パレードを前に、個人投資家の見方が改善した。

  ブルームバーグがまとめたデータによると、上海と深圳に上場するETFには先週、87億元(約1800億円)がネットベースで流入した。

  3日には第2次大戦終結80年を記念する軍事パレードが控えている。重要な政治イベントを前に安定したイメージを演出するため、当局が株式相場を支えることも多く、個人投資家の信頼感を後押ししている。

  資金流入は、個人投資家が今後の株高をけん引するとの期待を高めている。23兆ドル(約3380兆円)規模の中国の家計貯蓄が株式市場に向かう可能性もあるため、アナリストは中国株の目標を引き上げている。

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  しかし、今回の87億元という資金流入は、「国家隊」と呼ばれる相場の買い支えを担う機関の介入に比べると小規模だ。4月の急落時には、国家隊が重視する株式ETFを中心に1週間で240億ドル近い資金が流入していた。

原題:China Stock ETFs See First Inflows in Months Ahead of Parade(抜粋)

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