山口茜、決勝では「食らいついていって、少しでもいいラリーができたら」

現地時間午前11時前に始まった同日の第2試合で、山口はこの数年でランキングを上昇させている23歳のワルダニと対戦した。

現在勢いのある選手を相手に、「リードされたりとか、相手のリズムに付き合いすぎてしまうと、(相手の)思い切ったショットが多くなって、どんどん後手に回ってしまうと思うので、できるだけ先手を取れるような、点数的にもプレー的にもっていうのは意識した」と、試合に臨んだ山口は、第1ゲームの立ち上がりから4連続得点で試合の主導権を握る。

11-6で後半をスタートさせた山口だったが、ワルダニがショットを正確に打ち分け、山口は6連続失点(13-14)。逆転されたものの、試合経験豊富な山口は立て直して4連続得点(17-14)で勢いにのり、2、3点の得点差を維持したまま第1ゲームが終了。21-17でゲームカウントを1-0とした。

第2ゲームではワルダニが攻勢を強める。山口は10-11の1点ビハインドで折り返したが、後半には相手の多彩なショットへの対応を強いられ6連続失点(14-21)。第2ゲームはワルダニの手に渡った。

「追いかける展開だとこっちもプレッシャーありますし、相手の選手も自信持ってプレーしてくるとは思っていた。1点でも2点でもリードっていう気持ちで」最終第3ゲームを迎えた山口は、立ち上がりから完全に主導権を握る(4-0)。1点を与えたものの、力強いジャンピングスマッシュやネット前のショットで7連続得点(11-1)。相手のミスも出はじめた一方、山口は完全に「ゾーン」に入ったようなキレのある動きで21-6として勝敗を決定づけた。

決勝の対戦相手はまだ決まっていないものの、「自分から積極的にいけたらいいなとも思いますけど、食らいついていって、少しでもいいラリーができたらなとは思います」と話し、優勝の可能性を問われると「そんなに高くはないと思いますけど、もう決勝戦なんで50パーの気持ちでやれたらなと思います」と山口らしく意気込んだ。

また山口の直後に試合に臨んだ、女子ダブルスの志田千陽&松山奈未は、第2シードのパーリー・タン&ムラリタラン・ティナア(マレーシア)に敗れ準決勝敗退。今大会を最後にペア解消を発表している「シダマツ」ペアは初の表彰台で有終の美を飾った。

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