フランスとスペインの8月のインフレ率はわずかに市場予想を下回った。ユーロ圏全体としては、欧州中央銀行(ECB)が掲げる2%の物価目標から大きく外れることはない見込みだ。
フランスのインフレ率は、サービス分野の伸び鈍化を背景に0.8%となった。スペインは2.7%。いずれもブルームバーグの調査による市場予想を0.1ポイント下回った。

フランスの物価上昇圧力はユーロ圏の大半の国よりも弱く、スペインでは比較的強い。ユーロ圏全体の動向については、ECBはおおむね満足している。
関連記事:ECB、インフレリスクは「おおむね均衡」との見方で一致-議事要旨
米国の貿易政策の不安定にもかかわらず域内経済が底堅さを見せていることから、ECBは9月の会合でも政策金利を2%に据え置くとみられている。市場は、年内の追加利下げを完全には織り込まなくなっている。
イタリアとドイツも29日に物価統計を発表する。両国とも2%あるいはその付近とみられている。ユーロ圏全体のインフレ統計は9月2日に発表される予定だ。
原題:French and Spanish Inflation Was Below Forecasts in August (1)(抜粋)

WACOCA: People, Life, Style.