沖縄の自然とともに地域の公民館のような居場所を目指した店舗づくり

 同店が出店する漫湖公園は、国際的に重要な湿地を保全するラムサール条約に登録された漫湖の干潟を囲むように整備された公園で、市内中心部にありながら自然に囲まれているのが特徴。冬場には多くの渡り鳥が訪れる。
 店舗は公園全体の景観に配慮するとともに、既存の木々と地形を活かしながら建物の位置を決め、店内の大きな窓やテラス席からは、ガジュマルの木や芝生の緑が広がる景色を見ながら過ごせるようになっている。

スターバックス コーヒー 那覇鏡原店の外観

 店内の中央には、ゆんたく(沖縄の方言でおしゃべりを意味)できるコミュニティテーブルを配置し、窓に面して公園の景色が楽しめるソファ席なども用意し、住民が集う公民館のような居場所を目指して作られた。バーカウンターのフロントパネルや、壁面の一部には沖縄の県木の琉球松を使用し、地域とのつながりを表現している。

 店舗の設計・建築においては、全国273店舗(2025年8月時点)へと広がる環境配慮型店舗の国際認証「Greener Stores Framework」のもと進め、「グリーナーストア」の認証取得を予定している。

店内にはテーブル席やソファー席を用意“ござ”を使ったワークショップを予定

 店舗では、沖縄の未来につながるポジティブなイベント活動も計画している。その一つが「ござを活用した場づくり」で、店舗前の芝生に沖縄のビーグ(い草)で作られた“ござ”を広げ、大人も子ども一緒に楽しめるようなワークショップや、テイスティングパーティの開催などを企画中とのこと。また、店舗でのござの貸し出しも予定している。

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