
米国株式市場は、投資家が今週発表されるインフレ指標や、米中貿易を巡る動向を注視する中、下落して取引を終えた。2021年1月、ニューヨーク証券取引所(NYSE)で撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)
[ニューヨーク 11日 ロイター] – 米国株式市場は、投資家が今週発表されるインフレ指標や、米中貿易を巡る動向を注視する中、下落して取引を終えた。
市場では連邦準備理事会(FRB)の最近の人事や労働市場軟化の兆候を受け、政策当局者が年内にハト派的な金融政策スタンスを取る可能性があるとの見方が出ている。
7月の消費者物価指数(CPI)は12日に発表される。LSEGがまとめたデータによると、FRBは12月までに約60ベーシスポイント(bp)の利下げを実施すると予想されている。
コメリカ・ウェルス・マネジメントのエリック・ティール最高投資責任者(CIO)は「インフレ指標は関税が消費者に与える、より直接的な影響を反映し始めており、インフレが粘着性を維持することへの懸念が高まっている。利下げを支持するには、インフレ率の低下と成長率の鈍化が必要だ」と語った。
半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabとアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)(AMD.O), opens new tabの株価は終始、不安定な値動きとなり、それぞれ0.35%、0.28%下落して引けた。米当局者は10日、両社が人工知能(AI)に使用される先端半導体の中国向け販売から得る売上高の15%を米政府に支払うことに同意したと、ロイターに明らかにした。 もっと見る
アナリストはこれについて、半導体メーカーの利益が圧迫されるほか、米政府が重要な輸出品に課税する前例となり、半導体以外の製品にも適用される可能性があると指摘している。
また、ホワイトハウス当局者が11日に明らかにしたところによると、トランプ大統領は中国に課す関税措置の一部停止措置を90日間延長する大統領令に署名した。同措置の期限は12日で、延長されなければ米国が中国製品に課す関税率は145%、中国が米国製品に課す関税率は125%に引き上げられていた。 もっと見る 半導体大手マイクロン・テクノロジー(MU.O), opens new tabは第4・四半期の売上高と調整後利益の見通しを引き上げ、株価は4%上昇した。インテル(INTC.O), opens new tabは、リップブー・タン最高経営責任者(CEO)が11日にホワイトハウスに到着したとの報道を受けて3.5%上昇した。トランプ大統領は先週、同氏の解任を求めていた。 もっと見る
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.18対1の比率で上回った。ナスダックでも1.24対1で値下がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は155億株。直近20営業日の平均は183億株。
LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります
※米国株式市場
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