(VOVWORLD) -今年の上半期に、ベトナムを訪れた外国人観光客の数は約1070万人に達し、その中で、日本と韓国からの観光客が大多数を占めています。この観光の流れは、三国間の広範な連携と画期的なイニシアチブによって、さらに勢いを増しています。


去る7月22日、ベトナム観光協会および韓国駐在ベトナム大使館は、韓国のソウルで「ベトナム観光振興事務所」を正式に開設しました。これは重点市場である韓国を含め、国際市場への接近に向けた重要な一歩と位置づけられています。




ベトナム・日本・韓国がアジアの観光の流れを再構築 - ảnh 1ベトナム観光振興事務所の開設式(写真提供:組織委員会)

韓国駐在ベトナムのブーホー大使は、「この事務所は単なるマーケティングツールにとどまらず、両国民を結ぶ“ソフトな架け橋”であり、今後、さらなる協力、新たな観光商品開発のチャンスを広げる存在になる」と強調しました。
ベトナムと韓国との観光協力活動には観光振興事務所の開設とともに、観光大使の役割もますます重要となっています。韓国におけるベトナム観光大使を三期連続で務めるリー・スオン・カン氏は、「もっと近くに、もっと親しみやすく」という明確なメッセージを掲げ、デジタル施策、ロードショー、現代的なプロモーションを展開し、ベトナムを訪れる韓国人観光客の増加に大きく貢献しています。ベトナムにおける韓国観光名誉大使を務めるベトナムサッカー代表チームのキム・サンシク監督は次のように語りました。
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「私自身は、サッカーを通じてベトナムと韓国がより近づいていることを実感しています。今後も両国の交流をさらに活性化させるために、全力を尽くします。美しい自然、伝統と現代が融合した多様な韓国文化、そして温かい韓国の人々の心を、ベトナムの皆さんに広く伝えていきたいです。」
このような動きに伴い、3カ国間を結ぶ新たな観光ルートも次々と誕生しており、観光客の選択肢はますます広がっています。フン・ベト貿易観光会社のグエン・ベト・フン社長は次のように述べました。
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「私たちはベトナムの観光関係者と共に日本の観光地を視察し、この市場の大きな可能性を実感しました。日本を訪れる観光客は、その文化や美しい景観を存分に楽しむことができ、意義深い旅となることでしょう」




ベトナム・日本・韓国がアジアの観光の流れを再構築 - ảnh 2韓国人観光客が中部ニャチャン市を訪れる(写真:TTXVN)

現在、JNTO=日本政府観光局は、日本を訪れるベトナム人観光客に対し、鳥取、岡山、島根といったあまり知られていない地方都市への訪問を推奨し、定番観光地への集中を緩和する取り組みを進めています。
一方、ベトナム側でも、日本人観光客向けのユニークなツアーの開発を強化しています。中にはゴルフとリゾートを組み合わせた旅行商品や、カインホア、ダナン、フエなどでのローカル文化体験ツアーが注目を集めています。
ダナン市人民委員会のグエン・ティ・アイン・ティ副委員長は次のように語りました。
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「中央政府が制定した特別な制度・政策を活かしつつ、開かれた投資環境と、常に投資家に寄り添う姿勢を持って、ダナンは日本の自治体・パートナーの信頼に足る投資の目的地になる準備が整っています。日本のパートナーと共に、ダナン市は自らの発展ビジョンを実現するだけでなく、ベトナムと日本との包括的な戦略的パートナーシップのさらなる深化を確信しています」




ベトナム・日本・韓国がアジアの観光の流れを再構築 - ảnh 32025年の国際博覧会に上演されたベトナム民族楽器

さらに、大阪で開催されている2025年の国際博覧会も、ベトナムが新たな姿を国際社会にアピールする絶好の機会となっています。同博覧会に設置されているベトナム館におけるベトナム代表・チャン・ニャット・ホアン氏は、次のように述べました。
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「ベトナム館を通じて、“人間を中心とした、包摂的かつ持続可能な発展”というメッセージを伝えるとともに、新しいベトナムの姿の紹介を望んでいます。これを通じて、日本の皆さまがベトナムをより深く理解し、ベトナムを訪れていただけることを願っています。」
ベトナム館を訪れた大阪府議会議員・中野敏子氏は、次のように感想を述べています。
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2025年に国際観光客2200万~2300万人、2030年には3500万人の誘致を目指すベトナムは、観光開発における二つの戦略的柱、すなわち「グリーントランスフォーメーション」と「デジタルトランスフォーメーション」を掲げています。地方レベルにおける観光発展に関して、フエ市人民委員会のグエン・タン・ビン副委員長は次のように語りました。
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「多くの韓国企業がフエを訪れ、視察や意見交換を行っています。私たちは、フエ市を含め、ベトナム中部にある各地方と韓国のパートナーとの間で、観光商品が早期に共同開発されることを期待しています。私たちは航空路線の就航、フエ市を含む中部にある各地方の観光資源を韓国市場に紹介する一方で、韓国からの観光客をベトナム中部に誘致することも目指しています」
越境QR決済、90日間の電子ビザ免除制度、持続可能かつスマートな観光商品開発戦略といった取り組みにより、ベトナム観光の国際競争力は着実に高まっています。ベトナム、日本、韓国の観光協力は、新たな経済的原動力として注目されており、三国の文化のつながりと深い友好関係を築く機会をもたらします。

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