「清水みなと祭り」に行ってきた

「清水みなと祭り」は、静岡市清水区で毎年8月最初の金・土・日曜に開催している夏祭り。港かっぽれ総おどり、清水ゆかた踊りといった市民参加型の催しと、港湾施設での催事、自衛隊や海上保安庁、警察の装備などを見学できる「マリンフェスタ」、さらに最終日の海上花火大会がひとまとめになった大規模なものだ。

 筆者は、大学生時代の親友が清水区(当時は清水市)出身であったことから、かれこれ30年間、ほぼ毎年友人を訪ねるついでに清水みなと祭りを見学している。例年、陸海空自衛隊が全面協力しており、清水港日の出埠頭には海自の護衛艦が寄港し一般公開、陸自の車輌が展示され、空自の航空機が上空を飛行する。過去にはブルーインパルスも展示飛行した実績がある。また、海上保安庁も清水港を母港とする巡視船艇を、静岡県警もパトカーや白バイをそれぞれ公開している。

 ミリオタの筆者はこれらを目当てに来ているが、静岡鉄道新清水駅が徒歩圏内で交通の便がよいこと、会場直近に大きな商業施設があり休憩や食事に不便がないこと、海上花火大会の内容が豪華なわりに(ほかの花火イベントより)比較的空いていることなどから、祭りを気軽に楽しめると思っている。

 そこで今回は、第76回清水みなと祭り(2025年8月1日~3日)のうち、8月2日と3日に行ってきたのでその魅力をお伝えしたいと思う。

港かっぽれ総おどり

 清水みなと祭りは、終戦直後の1947年に戦後復興を勢いづけようとして始まったという。1974年の七夕豪雨の被災、2020年、2021年と新型コロナウイルス蔓延防止のため中断されたものの、地元清水の市民や経済団体などの支持を受けて毎年盛大に開催され、今年で76回を数える。

 1976年に市民らによる「総おどり」が誕生し、新清水駅前のさつき通りを使って踊る現在の形が完成した。1987年には宇崎竜童氏作詞作曲の「港かっぽれ、KAPPOREFUNK」が登場。日本の伝統的な踊りとロックの融合は当時大きな話題となり、同様のお祭りが全国に広がるきっかけとなったという。その後も「かっぽれエイサー」「かっぽれ・フラメンコ」など新曲が発表され、現在の総おどりにはかっぽれシリーズ5曲と伝統的な地踊りから3曲が使われている。

 今年の総おどりは8月1日と2日の日没ごろから21時まで行なわれ、中央ゾーン、港橋ゾーン、地踊衆ゾーン(8月1日のみ)に分かれて踊った。主催者によると2日間で250団体約1万人が参加したという。

交差点上に設置した壇上でオープニングセレモニー。総おどりの曲を作詞作曲した宇崎竜童氏(中央)も登場。右端は清水区のマスコット「シズラ」音楽と太鼓にあわせ、18時30分に総おどりがスタート。さつき通りの上下線をつかい、踊りながらゆっくり移動する。熱中症対策のため連と一緒にドリンクなども移動、休憩時間もきちんと設けられている

WACOCA: People, Life, Style.