オーストラリアに対する米関税は10%に据え置き、豪閣僚が示唆

オーストラリアのファレル貿易相は1日、米国の相互関税について、オーストラリアよりも低い水準に設定している国はないとホワイトハウスが確認したとし、トランプ大統領がオーストラリア製品に対する10%の基本税率を据え置いたことを示唆した。写真は6月5日、フランスのパリで撮影(2025年 ロイター/Abdul Saboor)

[シドニー/ウェリントン 1日 ロイター] – オーストラリアのファレル貿易相は1日、米国の相互関税について、オーストラリアよりも低い水準に設定している国はないとホワイトハウスが確認したとし、トランプ大統領がオーストラリア製品に対する10%の基本税率を据え置いたことを示唆した。

同相の報道官は「米国の新関税制度の下でも、われわれは可能な限り最善の立場にあるが、自由貿易協定に沿って全ての関税撤廃を引き続き主張していく」と声明で述べた。

トランプ氏は7月31日、69の貿易相手国・地域からの輸入品に10─41%の相互関税を課す大統領令に署名した。

オーストラリアは、米国が通常貿易黒字を計上している数少ない国の一つであり、このことは米政府当局者との貿易交渉でオーストラリア当局者がしばしば強調する点だ。

米通商代表部のデータによると、2024年の米国の対豪貿易黒字は179億ドルで前年比1.6%増加した。

オーストラリアは先週、米国からの牛肉輸入規制を緩和した。これによりトランプ大統領との貿易交渉が円滑になる可能性が指摘されたが、アルバニージー首相はこの決定は以前から検討されていたもので、貿易交渉とは関係ないと述べた。

隣国ニュージーランドに対する米国の関税は、4月に発表された10%から15%に引き上げられた。

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