米、小口輸入品への関税免除措置「デミニミス」廃止を発表

 7月30日、トランプ米政権は小口輸入品に関税を免除する措置「デミニミス」ルールを廃止すると発表した。写真はトランプ氏。ワシントンのホワイトハウスで同日撮影(2025年 ロイター/Evelyn Hockstein)

[ワシントン 30日 ロイター] – トランプ米政権は30日、小口輸入品に関税を免除する措置「デミニミス」ルールを廃止すると発表した。トランプ大統領が署名した大統領令により、米国外から送られる800ドル以下の小包は8月29日以降に「あらゆる関税適用」の対象になると説明した。

米国は既に、中国と香港からの小口輸入品についてはデミニミスの適用対象外としていた。

税制・歳出法が今月上旬に成立したことに伴い、全ての米国外からの小口輸入品に対するデミニミスの法的根拠が2027年7月1日から失われることが決まっていた。だが、デミニミスを前倒しで終えることになり、ホワイトハウスは「トランプ氏は国家の緊急事態に対処し、米国人の生命と米企業を今すぐ救うために税制・歳出法の義務に先駆けてデミニミスの停止措置を講じる」とコメントした。

国際郵便網で送られる輸入品には、荷物の出荷国の有効関税率に相当する関税率か、6カ月間は出荷国の関税率に応じて80―200ドルの特定関税を課す。

デミニミスを活用して米国へ輸入された小口輸入品は、2015年に約1億3400万件だったのが24年には13億6000万件超へ膨らんでいた。米税関はデミニミス対象の小口輸入品を1日当たり400万件超も処理している。

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