天皇杯3回戦ラインメール青森vsブラウブリッツ秋田を現地でペン・フォト兼任で取材しました。

天皇杯の取材要項にもとづき、タグマでは無料掲載が求められるため、フォトレポートや試合後コメントは無料公開となります。

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試合は1-2で秋田の勝利。奇しくも2回戦のいわき戦と同じスコア、得点者も同じ佐川洸介でした。

一般的には「勝って当然」と見られるカテゴリが下のチームとの対戦。この構図があるだけに、カテゴリが上のチームは勝ったとしてもさほど評価はされず、負ければそのぶんダメージが大きい一戦です。とはいえ天皇杯は下剋上が起きてきた歴史があり、「天皇杯あるある」として負けにより生じる痛みをより早く風化させることも可能でしょう。

ただ、いまの秋田はそれをする余裕はありません。リーグ戦で降格圏の周辺から浮上できない現状があり、チームとしていい流れを作るために、どんな試合でも勝利を積み上げていく必要がある。熊本戦後、飯泉涼矢が「きょう勝ったから、次の試合に向けてのモチベーションを高く保てる。勝って修正して、また勝ちグセをつけられるように」と話しています。勝ちグセをつけるには勝つしかない。

そして秋田は青森戦で粘り強く勝利をつかみ取りました。ボールを動かしてくる相手に食らいつく姿には、カテゴリどうこうではなく勝利を目指すがむしゃらさがありました。これで公式戦2連勝。リーグ戦で出番の少ない選手たちがアピールに成功したことにより、チーム全体が浮かれることなく、J2第24節と天皇杯4回戦を目指して約2週間を引き締まった空気のなかで過ごせるはず。第22節・熊本戦の勝利の意味をより増幅させたという意味でも、この勝利はほんとうに大きいと思います。

※写真点数が多いため前後半の2ページ構成です。読みやすさのため、文中では敬称を省略しています。

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