ブラジル財務省は16日公表した財政見通し報告書で、公的総債務の見通しが悪化したことを明らかにした。写真はルラ大統領。3月18日、ブラジリアで撮影(2025年 ロイター/Adriano Machado)
[ブラジリア 16日 ロイター] – ブラジル財務省は16日公表した財政見通し報告書で、公的総債務の見通しが悪化したことを明らかにした。
ルラ大統領の現在の任期中に国内総生産(GDP)比で10.6ポイント増加すると予測している。昨年12月の前回予測を0.6ポイント上回った。
公的総債務の対GDP比は、ルラ氏の現在の任期が始まった時点で71.7%だったが、任期最終年の2026年には82.3%に達する。
中央銀行の入手可能なデータに基づくと、大統領の1任期としては歴代2番目の悪化となる。最も悪化したのは、歴史的な不況、財政危機、大統領の弾劾に直面した15─18年だった。
今年の公的総債務の対GDP比は2.5ポイント上昇し79.0%となる見込み。
28年にGDP比84.3%でピークに達するという。前回予測では27年に81.8%でピークに達するとしていたが、前提とする金利、為替レート、インフレ率を引き上げた。
同国の債務残高の約半分は、利息が政策金利(Selic)に直接連動しており、利上げがあれば直ちに利払い費が増える。
中央銀行はインフレ抑制のため、昨年9月以降、政策金利を450ベーシスポイント(bp)引き上げ、約20年ぶりの高水準となる15%としている。
Brazil’s Treasury has projected a 10.6 percentage point increase in the gross debt-to-GDP ratio of Latin America’s largest economy over President Luiz Inacio Lula da Silva’s current term.
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