▼自己紹介
はじめまして。私たちは広島で新しい都市交通の可能性を探るホバークラフト事業に取り組んでいる株式会社水都広島の木村と府川です!

私たちは広島県立叡啓大学在学中に広島のまちの魅力を高めるための研究を行い、水辺空間の活用による効果を実証していました。そして2025年3月に本事業を立ち上げました。

(卒業プロジェクトにおける実証実験の様子)
この在学中の経験や学びをもとに、ホバークラフトを活用して、誰もがもっと便利で楽しく移動できる、理想のまちづくりを目指し活動しています。

▼広島の水運の歴史
広島は古くから「水の都」と呼ばれ、太田川を中心とする水路網が発達していました。江戸時代には舟運が盛んで、人や物資の移動の大動脈として川が重要な役割を担っていたのです。その名残として、現在も市内各所に「雁木(がんぎ)」と呼ばれる石段が多く残されており、かつての水上交通の面影を見ることができます。

(2025年4月京橋川にて撮影)
しかし、陸上交通の発展により水運は次第に衰退。川の役割は限定的なものとなり、そのポテンシャルは十分に活かされていないのが現状です。
▼広島の現在の川辺の活用
近年、広島の川辺は再び注目を集めています。太田川や元安川沿いでは、カフェやレストランの出店、イベントの開催、市民による清掃活動や環境教育など、さまざまな形で水辺との関わりが広がっています。
https://www.city.hiroshima.lg.jp/tourism-culture/tourism/1021448/1006035/1012753.html
平和記念公園近くの河岸では、SUP(スタンドアップパドル)体験などのアクティビティも見られるようになり、観光客や市民が川を「楽しむ場所」として活用する動きが活発化しています。また、NPOや大学、行政が連携した水辺まちづくりの取り組みも進んでおり、イベントや社会実験を通して川と人との距離を近づける活動は多く行われています。

しかし、広島の川にはまだまだ可能性があります。こうした背景がある今こそ、広島の水辺空間に「移動」という新しい価値を加えるチャンスだと私たちは考えています。交通を用いて川に人を呼び込み、川への物理的な距離を近づけることで、川をより身近に感じ、楽しむことができる環境が整うのではないかと私たちは考えます。
▼広島の川の課題
広島市内には多くの川が流れていますが、水上交通を実現するには以下のような大きな課題があります
干満差が激しい・・・広島の川は瀬戸内海とつながっており、1日に最大3〜4メートルの潮位差が生じます。干潮時には川底が露出する場所もあり、航行可能な時間帯が限られてしまいます。
水深の制限 ・・・一般的な小型船舶は、安全に航行するために最低でも1メートルの水深が必要です。しかし、広島の川では干潮時にこの深さを確保することが難しく、従来の船による運航は現実的ではありません。
河川底への土砂堆積 ・・・広島の川は上流から流れてくる土砂が堆積しやすく、水深がさらに浅くなってしまうという問題を抱えています。これにより、船の通行がますます難しくなっています。水深を維持するためには、河床にたまった土砂を取り除く「浚渫(しゅんせつ)工事」が必要ですが、これには莫大な費用がかかります。定期的に浚渫を行うには行政予算にも限界があり、継続的な水上交通インフラとしての整備が困難です。
雁木の存在と活用の難しさ・・・川沿いに点在する「雁木(がんぎ)」は、かつての舟運の名残ですが、現代の船舶は安全な乗降のために専用の桟橋が必要なため、これらの歴史的インフラを活かしきれていません。
(現在使用されている桟橋の様子)
▼ホバークラフトの利点
こうした課題を解決する鍵が「ホバークラフト」です。
ホバークラフトは水面を浮いて移動するため、水深に左右されることがなく、浅瀬や干潟でも運航が可能です。また、地面にも乗り上げることができるため、桟橋がなくても雁木のような段差のある岸辺から直接乗降することが可能です。

さらに、水上は道路のような交通渋滞が発生しないため、定時性が高く、都市の新たな交通インフラとしての可能性も秘めています。混雑する道路や公共交通に頼ることなく、自然を感じながら、気持ちのよい移動ができるのも水上交通の魅力の一つです。
将来的には、広島駅と宮島を約30分で直通移動できるルートの実現も目指しています。観光客にとっては新しい体験を、地元住民にとっては実用的な移動手段を提供し、街と川をもっと近づけることができます。
▼開発における課題と支援金の使途
しかしながら、ホバークラフトの開発にはいくつかの技術的ハードルがあります。静音性を実現するための構造設計やエンジンの選定、軽量かつ安全な設計が求められます。また、船舶としての型式確認や運航試験にあたって、所轄機関との調整や届け出が必要です。今回のクラウドファンディングでは、実際に人を乗せて運航する商用機ではなく、静音性や浮上性能を検証するための試作機(プロトタイプ)の開発を目指します。支援金は、主にこの試作機の製造費、部材調達費、水上での浮上テストなどに充てられます。試作機は一般の旅客を乗せて運航するものではなく、あくまで技術的な実証を行うためのものです。
▼今後の認可スケジュールと安全性の確保
試作機完成後は、中国運輸支局との協議を経て、臨時航行許可の取得を目指します。将来的に旅客を乗せる運航を行うには、一般不定期航路事業や旅客運送事業に関する許可が必要となります。これらの制度的対応も段階的に進めてまいります。
▼リターンに関するご案内
今回のリターンには「試作機の同乗体験」が含まれますが、これは試作機が静的に展示されている状態での座席体験・内部見学を想定しています。水上を実際に走行する体験については、所轄機関の許可取得後、別途実施可能な場合に限り、参加者の皆様へメールによりご案内させていただきます。

▼支援のお願い
目標金額は300万円。皆さまのご支援を通じて、試作機の開発と水上試験運行を行い、実用化に向けた第一歩を踏み出します。
なお、本プロジェクトは「All or Nothing方式」にて実施しております。目標金額の300万円に到達した場合にのみ、支援金を受け取って試作機の開発を行うことができます。ご支援いただいた皆様には、目標達成後にリターンをお届けいたします。
ともに、新しい「水の都・広島」をつくりましょう。応援よろしくお願いいたします!

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