米欧の制裁対象となっているロシアの北極圏液化天然ガス(LNG)プロジェクト「アークティックLNG2」が6月終盤に日量で過去最高の天然ガス生産量を記録したことが明らかになった。同施設ではLNG積み出しが再開されたと見受けられる。
同プロジェクトはロシアのノバテクが主導する。事情に詳しい関係者によると、同施設では6月28日と29日の平均天然ガス生産量が日量1400万立方メートルに達した。天然ガスの増産が直ちにLNGの生産拡大につながるわけではないが、これまでのところ、出荷が可能な時期にはガスの生産量が増加する傾向があった。
稼働を開始した2023年12月の平均ガス生産量は日量1370万立方メートルだった。北極圏に位置するこのプロジェクトは、ロシアが30年までにLNG生産量を3倍に引き上げる計画の中核に位置づけられている。しかし、ウクライナ侵攻を受けた国際的な制裁により、この目標は大きな制約を受けている。
それでも、数日前にLNGタンカー1隻が同施設で貨物を積み込んだ様子であり、ロシアが制裁回避の手法を見つけつつある可能性が示唆された。
ノバテクと同施設の運営者にコメントを求めたがすぐに返答はなかった。
米国と欧州連合(EU)、英国が制裁対象としているLNGタンカー「アイリス」が6月29日に同施設を出港した。ブルームバーグがまとめた船舶追跡データによれば、乗組員が手動入力する喫水水準が上昇したことから、貨物を積み込んだ可能性がある。
原題:Russia’s Sanctioned Arctic LNG 2 Raises Output to Record Levels(抜粋)

WACOCA: People, Life, Style.