2025年5月28日、29日、ニュージーランド・ハイドロジェン・カウンシル(New Zealand Hydrogen Council)が主催する第3回「H2 2 ZERO Summit 2025」がニュージーランドの首都ウェリントンで開催されました。このサミット内で「Aotearoa(※1) Hydrogen Awards 2025」の表彰式が行われ、大林組の役職員2名が表彰されました。

「H2 2 ZERO Summit」は、水素エネルギー分野における同国最大級の権威ある国際会議であり、水素を活用した低炭素社会の実現に向けて、国内外の政府関係者、企業、研究者が一堂に会し、実際のプロジェクトを通じて得られた知見や経験、最先端のイノベーションを共有する場として高い注目を集めています。

「Aotearoa Hydrogen Awards」は、水素を活用した脱炭素経済の構築を最前線でリードする組織や個人の優れた業績を6部門(※2)ごとに表彰するものです。今回は46の候補者・団体が推薦され、大林組からは2名が受賞しました。

PERSON OF THE YEAR AWARD

グリーン水素サプライチェーン構築に向けた取り組みをリードする実績が評価

大林組専務執行役員 グリーンエネルギー本部長 安藤賢一は、2016年から地熱発電を活用したグリーン水素製造の構想を掲げ、その実現をリードしてきました。ニュージーランドの先住民組織であるTuaropaki Trust(トゥアロパキ・トラスト)と対話を重ね、共同で事業会社Halcyon Power Limited(ハルシオンパワー)を設立するほか、2024年にはニュージーランド初となるグリーン水素高速充填施設の営業を開始するなど、グリーン水素のサプライチェーン構築に貢献しました。

ニュージーランドにおける水素産業の発展に対し、卓越したリーダーシップとビジョンが高く評価され、今回の受賞に至りました。


表彰式において受賞にあたりスピーチを述べる大林組専務執行役員 安藤賢一

FUTURE HYDROGEN LEADER AWARD(※3)

将来の水素社会をリードするリーダーとしての資質が評価

大林組グリーンエネルギー本部海外プロジェクト推進部 課長 稲垣彩は、トゥアロパキ・トラストと連携し、グリーン水素製造・流通プロジェクトに注力しています。2023年からはニュージーランド・ハイドロジェン・カウンシルの理事にも選出され、水素業界全体の発展に向けて活動を続けています。

先進的なプロジェクトや政策に取り組む姿勢、将来の水素社会をリードするリーダーとしての資質が評価され、今回の受賞に至りました。


記念の盾を手にする、大林組グリーンエネルギー本部海外プロジェクト推進部 課長 稲垣(左から2番目)

今回のサミットでは、約170名の参加者で活気あふれる中、ニュージーランドのサイモン・ワッツ・エネルギー大臣による基調講演をはじめ、ニュージーランド内外の政府関係者や主要企業による発表が行われました。日本からも一般社団法人 水素バリューチェーン推進協議会(JH2A)をはじめ、日本の水素産業界におけるリーディングカンパニーが複数参加。日本に焦点を当てたセッションでは、将来的な水素輸出に向けた議論が行われたほか、海運業界における脱炭素への取り組みも紹介されました。

特に、燃料電池車や水素混焼エンジン車の導入が着実に進展しているニュージーランドの現状を中心に、大林グループ所有施設を含む水素ステーションネットワークの整備についても活発な意見交換が行われ、大林グループの取り組みが国際的にも高く評価されました。

大林グループは、今後もグリーンエネルギー分野におけるさらなる挑戦とカーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。

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