欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は19日、訪問先のキーウで、地域内の貿易拡大が、世界的な分断によって生じた損失を補う一助になる可能性があると語った。
ラガルド氏は演説で、ユーロ圏の輸出の大半が英国、スイス、ノルウェーを含む欧州内の国々に向けられていると指摘し、「近隣諸国の経済をより緊密につなげることで、我々は外部からの衝撃への脆弱性を減らせる。欧州地域の貿易拡大が、世界市場での損失を補う助けとなり得る」と呼びかけた。
ラガルド氏はこれまでも、ロシアの侵略と闘うウクライナへの支持を示しており、キーウへの訪問はその表明とみられる。
ラガルド氏は、「ウクライナは戦争という困難や復興の課題、地域統合の深化という機会に直面している。地政学的現実が変化する世界で、こうした統合は、回復と持続的な繁栄への明確な道筋を示すものだ」と強調した。
ウクライナとロシアの戦争の余波は、ECBに大きな影響を及ぼしている。エネルギー価格の高騰によってユーロ圏のインフレ率は2022年に10%を超えた。その後、物価上昇は落ち着きを見せており、ECBは昨年6月以降、利下げを8回実施している。
今月5日に利下げを決定した後、ECB当局者らは一時的に様子見とする意向を示している。欧州連合(EU)と米国との交渉次第で変わる可能性のある関税の影響を見極めたい考えだ。
原題:ECB’s Lagarde Says More Regional Trade Can Offset Global Losses(抜粋)

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