佐賀県大町町の令和5年度のふるさと納税に関する業務委託をめぐり、入札に関する情報を特定の企業に事前に漏らすなどして便宜を図り、その見返りに現金10万円を受け取ったとして農林建設課の副課長が加重収賄の疑いで逮捕されました。
逮捕されたのは、収賄側が大町町農林建設課の副課長、古賀壯容疑者(60)、贈賄側が唐津市のコンサルティング会社「オフィスPDC」の代表取締役、米原正彦容疑者(67)です。
警察は16日午後7時ごろ、大町町役場に捜索に入りました。
警察によりますと、町がプロポーザル方式で公募した令和5年度のふるさと納税に関する業務委託の入札をめぐり、当時、企画政策課の課長だった古賀副課長が入札に参加した米原代表取締役に秘密事項だったほかの業者の企画提案書を事前に漏らすなど便宜を図り、その見返りとしておととし1月から2月にかけて、現金10万円を受け取ったとして加重収賄の疑いが持たれています。
警察は捜査に支障があるとして、2人の認否を明らかにしていません。
警察によりますと、この入札で、書類やプレゼンテーションによる審査が行われた結果、「オフィスPDC」が落札したということです。
古賀副課長は当時、契約方法の選定や広告の実施など、ふるさと納税に関する業務を取りまとめていたということで、警察が詳しいいきさつを調べています。
【大町町 水川町長「深くおわび申し上げます」】
職員の逮捕をうけて、大町町の水川一哉町長はコメントを公表し、「町民や関係者の皆さまの信頼を著しく失墜させる行為であり、深くおわび申し上げます」と陳謝しました。
その上で水川町長は「警察などの捜査に協力し、詳細が把握できしだい、厳正に処分を行います。また全職員に対して法令順守と服務規律の徹底を図るとともに再発防止策の検討も早急に行い、町民や関係者の皆さまの信頼回復に努めていきます」としています。
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