2025年6月12日 15:25
兵庫県・斎藤元彦知事(12日午後3時20分ごろ)
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑を告発した元県民局長の私的情報が漏洩した問題で、斎藤知事が県議会に提出した“給与カット”の条例改正案について、県議会での採決が見送りられ「継続審査」となることが決まったことについて、斎藤知事は12日、「組織の長として自らの身を処するということで減額の条例案を出したが、継続審査は議会側の判断だと思う。引き続き議決を頂けるように審査を頂きたい」と述べました。
斎藤知事は「県としての対応というものは終えている」という認識を改めて示した上で、辞職を求める声について問われると「県政運営を前に進めていくということが私の責任の果たし方」だと語り、辞職を否定しました。
■知事「組織の長として責任とる」説明も…議会側「真相解明されていない」採決先送り
一連の疑惑を告発した元県民局長の“私的情報”を、知事の“側近”だった井ノ本知明元総務部長が漏洩した問題では、調査した第三者委員会が、井ノ本氏本人を含む複数の職員の証言などから「斎藤知事や片山元副知事が指示した可能性が高い」と結論付けています。
斎藤知事は「漏洩の指示はしていない」などと否定していますが、県保有の情報が漏洩したことに対し「組織の長」として責任を取るとして、自身と副知事の給与をカットする条例改正案を県議会に提出。斎藤知事については、現行の給与3割カットから、7月から9月までの3か月間、5割カットにする案を示していました。
これに対し、「情報漏洩問題の真相が解明されていない」などとして自民・維新・公明の3会派などは、定例会の会期終了後も審議を継続する「継続審査」とする方向で調整。10日の総務常任委員会では採決見送りを本会議で申し入れることが決まり、12日の本会議で、賛成多数で「継続審査」が決まり、6月議会が閉会しました。条例案は会期が終了した後も、審議が続けられることになります。
最終更新日:2025年6月12日 16:01
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