ブラジル鶏肉輸出、5月は1.5%減 鳥インフル発生で

 5月26日、ブラジル政府の貿易統計によると、5月の鶏肉輸出は国内の商業農場で鳥インフルエンザが発生したことから前年同月比でやや減少した。写真はブラジルの食品会社BRFの本社。2019年10月、クリチバで撮影(2025年 ロイター/Rodolfo Buhrer)

[サンパウロ 26日 ロイター] – ブラジル政府の貿易統計によると、5月の鶏肉輸出は国内の商業農場で鳥インフルエンザが発生したことから前年同月比でやや減少した。

ブラジルは世界最大の鶏肉輸出国だが、16日に南部リオグランデドスル州モンテネグロ市の商業農場で鳥インフルが確認されたことが発覚。これを受け、2024年に最大の輸入国だった中国のほか、南アフリカ、フィリピン、欧州連合(EU)、メキシコなど数十カ国が国家・地域レベルの取引禁止措置を取った。

鶏肉を中心とする「生鮮、冷蔵、冷凍の家禽肉と食用内臓」の輸出は、大半の貿易禁止措置発動前となる5月最初の3週間は前年同期比0.2%増加したが、4週間では1.5%減少に反転し、1日平均約1万9900トンとなった。

ブラジル当局は、22日に始まった28日間の観察期間に国内で鳥インフルが発生しないことが確認されるよう期待している。

イタウBBAのアナリストらは顧客向けノートで、輸入を禁止した国々との交渉が貿易への悪影響を左右すると指摘。「新たな症例が出れば状況が悪化する傾向があるが、今回のケースに限られるとしても、少なくとも今後1カ月は輸出が減少するとみている」と述べた。

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