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Reuters
掲載日
2025年5月20日
ドナルド・トランプ元米国大統領が世界秩序を覆す中、英国とEUはその険悪な離婚状態からの改善を図ることとなりました。
英国とEUがブレグジット後の新時代を迎え、貿易と防衛が再編成 – Reuters
EU離脱投票から約9年後、英国はEUとの間で、安全保障・防衛協定、英国食品輸出業者や訪問者に対する制限の緩和、争点となっていた新たな漁業協定など、多岐にわたる合意に達しました。
2025年5月19日、イギリスとEUは、彼らの貿易及び防衛関係をリセットする画期的な協定に署名しました。この協定は、ブレグジット以来の最も重要な変革を示しています。
包括的な協定には、新たな安全保障・防衛協定、英国産食品の輸出制限の緩和、英国訪問者の旅行手配の改善、長期的な漁業権の枠組みなどが含まれています。
今回の合意は、英国のキア・スターマー首相と欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長との首脳会談を受けたもので、二国間協力の新たな段階を示すものです。
漁業協定は12年間にわたり、EUと英国の船舶に予測可能なアクセス権を概説し、新たな貿易措置は、ブレグジット以来の摩擦点である、英国から欧州市場へのソーセージやハンバーガーなどの食肉製品の流通を緩和するものです。
新たに合意された防衛協定には、情報共有、共同訓練作戦、欧州防衛基金を通じてEUの軍事研究プロジェクトに英国が限られた参加をすることに関する条項が含まれています。
英国はEUの関税同盟や単一市場には復帰しないものの、双方はより緊密な実務協力を強調しました。貿易面では、食品輸出規制の緩和により、2040年までに最大90億ポンド(115億ドル)の英国経済への恩恵が期待されています。
この合意には、英国の輸出業者にとって重大な懸念事項である港湾での国境遅延を軽減するための試験的スキームも含まれています。
合意にもかかわらず、政治的摩擦は依然として存在します。改革UK党のナイジェル・ファラージ党首は、この協定が英国の主権を損なうとして、選挙で選ばれれば協定の撤回を求めると述べました。同様に、保守党のケミ・バデノック党首は、規制の流れに警鐘を鳴らし、EU基準への摩擦を懸念しています。
とはいえ、サミットの全体的なトーンは、進化する世界的な脅威や経済的な課題に直面しながらも、信頼を再構築し、より機能的な関係を築きたいという相互の意思を示すものでした。
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