
5月14日、世界最大の電子機器受託生産企業である台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は、第1・四半期の利益が市場予想を上回る前年同期比91%増加したと発表した。写真は同社のロゴ。台北で2024年10月撮影(2025年 ロイター/Ann Wang)
[台北 14日 ロイター] – 世界最大の電子機器受託生産企業である台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業(2317.TW), opens new tabが14日発表した第1・四半期決算は、人工知能(AI)サーバーの需要が引き続き旺盛で、純利益が前年同期比91%増加し市場予想を上回った。ただ、米関税を巡る不透明感を理由に通期については慎重な見方を示した。鴻海は米アップル(AAPL.O), opens new tabのiPhoneや米半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tab向けサーバーの生産を請け負っている。第1・四半期の純利益は421億2000万台湾ドル(13億9000万米ドル)で、LSEGがまとめたアナリスト13人の予想平均である378億台湾ドルを上回った。先月発表した売上高は、AIサーバーの販売が好調で24.2%伸び、同四半期としては過去最高だった。 もっと見る
第2・四半期について、鴻海は、AIサーバーが前年比で2桁の高い伸びとなり、生産も加速するとして大幅な成長を予想した。
ヤング・リウ会長は決算説明会で、米国の関税はさらなる課題をもたらすとし、通期の見通しに以前より慎重になっていると述べた。
通期の売上高は、前年比で「かなりの」伸びを見込むとし、従来の「力強い」から弱めた。具体的な予想値は示さず、詳細は明らかにしていないが、同社はiPhoneの組み立てを主に中国で行っており、米中貿易戦争が見通しに影を落とした可能性がある。エヌビディア向けサーバーの大規模な製造施設を建設中のメキシコもトランプ関税の標的だ。
鴻海は将来の成長の柱として電気自動車(EV)に注力してきた。先週、EV子会社鴻華先進科技(2258.TW), opens new tabが三菱自動車(7211.T), opens new tabにEVをOEM(相手先ブランドによる生産)供給することで覚書を締結したと発表した。
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