トランプ米政権は国防総省の国家地理空間情報局(NGA)と国家偵察局(NRO)に対し、両局の衛星監視システムをメキシコとの国境地帯に向けるよう命じた。写真はメキシコと米国を隔てる壁。3月25日、メキシコのティファナ側から撮影(2025年 ロイター/Jorge Duenes)
[ワシントン 27日 ロイター] – トランプ米政権は国防総省の国家地理空間情報局(NGA)と国家偵察局(NRO)に対し、両局の衛星監視システムをメキシコとの国境地帯に向けるよう命じた。不法移民と麻薬カルテルを厳しく取り締まる取り組みの一環とされる。
NGAとNROは国防総省や政府の情報機関のために偵察衛星の監視や画像の解析を行っている。
国境地帯の取り締まりへのNGAとNROの動員は、軍隊の配備と併せて、国境地帯で軍事化の色合いが強まっていることを浮き彫りにしている。トランプ大統領は同地帯に緊急事態を宣言している。
NGAはロイターの取材で国境監視における同局の役割について、「米国の国境地帯での任務を支援する」ために協力する作業部会を設置したと述べた。NROは「国境地帯の安全を確保する」ために情報当局および国防総省と連携すると説明した。
事情に詳しい関係筋によると、政府は衛星画像から提供された物体や人物を確認するために人工知能(AI)を活用する可能性がある。
ホワイトハウスと国防総省はコメント要請に返答していない。
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