金が再び最高値更新、今年17回目 貿易摩擦懸念で安全資産に買い

金価格が27日の取引で過去最高値を更新した。2019年7月撮影(2025年 ロイター/Denis Balibouse)

[27日 ロイター] – 金価格が27日の取引で過去最高値を更新した。トランプ米大統領による自動車関税の発表を受け、世界的な貿易摩擦の激化が懸念される中、安全資産である金への買いが膨らんだ。

金のスポット価格は、1444GMT(日本時間午後11時44分)時点で1.2%高の1オンス=3054.72ドル。一時、史上最高値となる3057.78ドルを記録した。金価格は今年に入り、最高値を17回更新している。

金先物は1.1%高の3056.10ドル。こちらも取引開始早々、史上最高値の3065.50ドルを記録した。

RJOフューチャーズのシニアマーケットストラテジスト、ボブ・ハーバーコーン氏は、「(金先物は)間もなく3100ドルに達する見込み」だとし、トランプ大統領の関税計画を巡る不確実性を背景とした安全資産買いが主因だとした。

トランプ大統領は26日、米国に輸入される乗用車やスポーツ用多目的車などのライトトラックに最大25%の関税を課す計画を発表。これに対しカナダや欧州連合(EU)加盟各国は報復措置の構えをみせている。

他の金属では、銀のスポット価格は1.3%高の1オンス=34.14ドル。

プラチナ価格は0.2%高の976.45ドル。

パラジウム価格は0.9%高の977.0ドルとなった。

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