
ウクライナとロシアの間で停戦ないし和平の合意が成立すれば、近隣諸国の通貨にとって「差し引きプラス」の影響がある――。写真は、JPモルガン本社前。2013年9月、ニューヨークで撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)
[ロンドン 19日 ロイター] – ウクライナとロシアの間で停戦ないし和平の合意が成立すれば、近隣諸国の通貨にとって「差し引きプラス」の影響がある――。JPモルガンは19日付ノートでこうした見方を示した。
JPモルガンはウクライナ国債の投資判断については、詳しい合意内容がより明確になるまで中立(マーケット・ウエート)を維持すると説明。「停戦が近づいているように見えるとしても、全ての関係者が受け入れ可能で持続的な和平が合意されるかどうかは、なお疑問が残る」と付け加えた。
一方でソブリン債市場は既に、持続的和平合意が実現する確率を70%弱と想定しているとの試算も明らかにした。
JPモルガンによると、最も楽観的なシナリオの下ではウクライナの債券が最も好ましい影響を受けるが、GDP連動ワラント債(ウクライナの経済成長が一定水準を超えると返済額が上乗せされる債券)にもたらされるプラス効果はより「限定的」になるという。
またウクライナ以外では、停戦合意によってウクライナがロシア産天然ガスの領内通過を再び容認すれば、ハンガリーとトルコが最大の恩恵を得られる可能性があると指摘した。
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