阪神淡路大震災から30年…発生翌日にトレーラハウスの販売会社を創業した男性が今も続ける災害支援とその思い(abnステーション 2025.01.17)
阪神淡路大震災から17日で30年です。震災の翌日に長野市で会社を創業した男性が、今も続けている災害支援とその思いとは。
■記者リポート
「須坂市で普段はホテルとして使われているトレーラーハウス。災害時は被災地で使えるということです」
こうしたトレーラーハウスの販売などを手掛ける会社が長野市にあります。アメリカで知ったトレーラーハウスを日本で広めたいと始めた事業でしたが…
30年前…
創業したのは、阪神淡路大震災が発生したその翌日でした。
■カンバーランド・ジャパン 原田英世社長
「阪神淡路大震災の日は、最初あまり情報が届かなかった。みんなで『明日は登記だから』と信州牛のしゃぶしゃぶを食べていた。その日が阪神(淡路)大震災の日だった」
しかし、翌日から惨状をニュースで知るところとなり…
■カンバーランド・ジャパン 原田英世社長
「1日でも早く神戸の市民の住宅再建とか、仮設住宅建設というふうにつながっていった。仮設住宅の1万世帯のうち、2500世帯分をアメリカから輸入すると(日本が)緊急的に決定したということで、2~3日後にアメリカ政府から電話があって」
アメリカでは、トレーラーハウスを災害支援にも使っていると知り、被災地の神戸市におよそ20台送りました。
■カンバーランド・ジャパン 原田英世社長
「とてもここで人が住むのは大変だろうなと思っていたのが、(トレーラーハウスは)被災地の快適生活の場所を作れたり、それも1~2日みたいに早いスピード(感)で作れる。30年前、神戸の震災を機に学ばせてもらった」
以降、東日本大震災や能登半島地震などの被災地におよそ400台のトレーラーハウスを設置してきました。その数は、創業以来30年間における販売数の1割に当たります。
■カンバーランド・ジャパン 原田英世さん
「被災者支援ができて、この事業冥利だなという気がするよね」
阪神淡路大震災から30年…一方で、課題も感じています。
■カンバーランド・ジャパン 原田英世さん
「まだやっぱり日本では、災害が起きてから何カ月もかからないと復旧できない。アメリカではもっと早くできるシステムを持っている。こういう「トレーラーハウスが『すぐ(必要)』と言われた時に『良いですよ』『いくらでもすぐ持って行きます』という体制ができたら、新しい日本の災害対策が確立したのかなとなる」
今後は全国に備蓄するトレーラーハウスの数を増やし、より迅速な災害支援を目指します。
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