米民主党進歩派のエリザベス・ウォーレン上院議員は、トランプ次期米大統領に対し、政権移行と次期政権で資産家イーロン・マスク氏が非公式な役割を果たすことによる「巨大な利益相反」を抑制すべく倫理的なガードレールを設定するよう要求した。

  世界一の富豪で、連邦政府機関との主要な契約や規制問題を抱える複数の大手企業を所有するマスク氏は、トランプ氏の選挙陣営への献金額が個人として最大だった。マスク氏は政権移行において重要な役割を担っており、トランプ氏と外国首脳の会談に参加し、イベントにも同行。政府をより効率的に運営するイニシアチブの指揮を執っている。

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  ウォーレン氏はトランプ氏に宛てた書簡で、「マスク氏があなたにささやいている助言が米国にとって良いことなのか、それとも単に彼自身の利益になるだけなのか、現時点で国民は知る由もない」と論じた。ウォーレン氏のオフィスが17日に書簡を公表した。

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ウォーレン米上院議員

Photographer: Ting Shen/Bloomberg

 

  ウォーレン氏は、マスク氏率いる宇宙開発企業スペースXや電気自動車(EV)メーカーのテスラと米政府が結んでいる契約を挙げ、マスク氏の会社は連邦規制当局による「少なくとも20件の調査や審査」の対象になっていると指摘。脳インプラント開発会社のニューラリンク、およびマスク氏によるツイッター買収を巡る米証券取引委員会(SEC)の調査に関する最近の報道にも言及した。

  さらに、トランプ次期政権との関係から、マスク氏は金銭的利益を「既に得ている」とウォーレン氏は指摘。トランプ氏の大統領選勝利後5日間にテスラの時価総額が700億ドル(約11兆円)急増したとする経済専門局CNBCの計算を引用している。

  マスク氏にウォーレン氏の書簡に関してコメントを求めたが、返答はまだ得られていない。来年は共和党が上院を支配することを踏まえると、この書簡が大きな影響を及ぼす可能性は低い。

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イーロン・マスク氏とトランプ次期米大統領

Photographer: Justin Merriman/Bloomberg

 

原題:Elizabeth Warren Presses Trump on ‘Massive’ Musk Ethics Conflict(抜粋)

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