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Japan’s space agency has announced its first two new astronauts in 14 years. They beat out more than 4,000 other applicants who were shooting for the stars.

日本の宇宙機関は発表しました、14年ぶりの新しい宇宙飛行士2人を。彼らは打ち負かしました、4000人以上のほかの応募者たちを、(宇宙という)高い目標を目指していた。

Japan’s space agency「日本の宇宙機関」は、具体的には宇宙航空研究開発機構(JAXA)のことです。英語の報道ではニュースの内容を説明することを最優先するため、そのニュースを発表した機関などの正式名称は導入部分では含めないことが多いです。
(the) first … in X yearsは「X年間で初めての~」つまり「X年ぶりの~」です。its first two new astronauts in 14 yearsは「それ(JAXA)の14年間で初めての2人の新しい宇宙飛行士」で、自然な日本語にするなら「14年ぶりの新しい宇宙飛行士2人」とできます。厳密にいうと、2人はastronaut candidates「宇宙飛行士の候補」です。今後、必要な訓練を受けて、順調に行けば2年後に宇宙飛行士に正式に認定される見通しです。
beat outは「(競争やスポーツなどでライバルを)打ち負かす、打ち破る」です。
shoot for …は「~を目指す、目標にする」です。shoot for the starsは「高い目標を持つ」という熟語ですが、ここでは文字どおり「星(宇宙)を目指す」とも理解できる二重の意味がある表現です。同じような意味で、shoot for the moonとも言います。

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The Japan Aerospace Exploration Agency, or JAXA, says it selected 46-year-old Suwa Makoto and 28-year-old Yoneda Ayu.

宇宙航空研究開発機構つまりJAXAは述べています、それが46歳の諏訪理さんと28歳の米田あゆさんを選抜したと。

機関などの正式名称の後にカンマとorが付くときは、その機関の略称や通称が続きます。略称は、書き言葉ではかっこに入れることもありますが、話し言葉ではorを使うのが分かりやすいです。
selectは「選択する、選抜する、選定する」です。chooseに比べて、より広範囲の中から一番良い少数のものを慎重に選ぶというニュアンスが出ることがあります。
… years oldは「~歳」ですが、形容詞として使うときはyearと単数形にしてハイフンで数字とつなぎます。

0:22
Suwa is the oldest astronaut ever chosen by JAXA. He’s based in the U.S. and works with the World Bank. Yoneda is a Tokyo-based surgeon at the Japanese Red Cross Medical Center.

諏訪さんは最年長の宇宙飛行士です、これまでにJAXAによって選ばれた。彼はアメリカに拠点を置いています、そして世界銀行で働いています。米田さんは東京に拠点を置く外科医です、日本赤十字社医療センターの。

諏訪さんは46歳で、現在はアメリカに本部がある世界銀行で気候変動や防災に関するプロジェクトに関わっています。前回の選抜試験にも応募していて今回、2度目の挑戦で夢をつかみました。米田さんは28歳で、外科医として日本赤十字社医療センターに所属しています。2人は今後、現在の職場を退職して、必要な訓練を受けることになっています。
ここでのeverは「これまでに」です。
be based in+地名は「~に拠点を置く、本拠地を置く」で、企業について使って「~に本社を置く」としても使います。ここでは、人がその場所「に住んでいる」、その場所「を中心に勤務している」といった意味で使われています。
ここでのwork with …は「~で働く」です。会社に雇われているというよりは、自分の才能を売り込んでその対価に報酬を得るような仕事をしているニュアンスがあります。「~に勤めている」は、work forやwork atでも表せます。

0:34
(Suwa Makoto)
“I was very surprised at first, but the huge responsibility of my role is starting to set in.”

「私は最初はとても驚きました、しかし私の役割の大きな責任を実感しつつあります。」

記者会見での諏訪さんの言葉を英訳したものです。諏訪さんは合格の連絡を受けたときの気持ちについて、「最初に驚いたというのと、大きな責任を負うことになったんだなという感覚を持ちました」などと話しました。
at firstは「最初は」です。
huge responsibilityは「重責」です。
ここでのset inは、比喩的な意味で使われています。大きな責任が自分の心の「in(中に)」「set(しっかり置かれる)」というイメージで、「実感する」などと訳せます。なお、set inは文脈によってはネガティブな意味になることもありますので、使う場合は注意が必要です。

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(Yoneda Ayu)
“I’m really grateful to everyone who supported me. I’m excited to become an astronaut. I feel a strong sense of duty.”

「私は本当に感謝しています、私を支えてくださった全ての方々に。私はわくわくしています、宇宙飛行士になることに。強い義務感を感じています。」

米田さんの言葉を英訳したものです。米田さんは、「さまざまな方々に対する感謝の気持ちが沸き上がってきて、驚き、喜び、身が引き締まる思いです」などと話しました。
be grateful to …は「(出来事や人に)感謝する」です。
be excitedは「興奮する、わくわくする、胸が高鳴る、血が騒ぐ」などの意味です。
feel a sense of dutyは「義務感・責任感を抱く」です。米田さんは「(選んでもらったことへの)責任感と使命」とも言っていますので、feel a sense of missionとすることもできます。

0:53
The agency says they may take part in an international mission to — once again — set foot on the moon.

その機関(JAXA)は述べています、彼らは国際的な任務に参加するかもしれないと、もう一度月に降り立つという。

missionは「任務、ミッション」です。ここでは、宇宙飛行士の月への着陸を目指す国際プロジェクト「アルテミス計画」を指しています。
once againは「もう一度、またもや」です。有人月面着陸が実現すれば1972年に終了したアポロ計画以来となるため、このような表現になっています。
set foot on …は「~に降り立つ、足を踏み入れる、到達する」という表現です。普段は行かない場所や一度も行ったことがない場所に行くというニュアンスで使うことが多いです。踏み入れる場所によっては、set foot in …とも言います。
2人は、国際的な月探査計画に参加して月を周回する新たな宇宙ステーションへの搭乗や、月面に降り立つ可能性もあるということです。

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