4月6日、7日、七冠獲得を目指す将棋の藤井聡太六冠が名人戦の第1局を制したニュースが多く取り上げられていました。続く第2局が4月27日から静岡県静岡市で行われます。この名人戦を盛り上げようと、いまや恒例となった対局中のおやつの候補を決めるコンテストが行われています。

2023年1月、静岡県掛川市で行われた王将戦。藤井聡太竜王と羽生善治九段の世紀の一戦のウラで、とあるおやつが注目を集めていました。

2人が食べた伊藤菓子舗の羊羹(ようかん)。全国から問い合わせが相次ぎ、用意していた150本の羊羹が1時間半で完売したといいます。まさにタイトル戦は地元の菓子店にとっても千載一遇のチャンスといえます。

<伊藤菓子舗 伊藤光男店主>
「最初に藤井先生からご注文いただいて、羽生先生からまた注文をいただいてびっくり。あらまあという感じ」

そこで静岡市は4月末の名人戦に向けて「おやつコンテスト」を企画しました。全国にPRできる絶好の機会に、多くの菓子店がエントリーしています。

こだわりのタルトが人気の洋菓子店キルフェボン。こちらのお店は徳川家康にちなんだケーキでエントリーしています。

<キルフェボン静岡 齊藤花店長>
「エントリーした商品はこちらです」

チョコレートの漆黒と金箔で徳川家康の甲冑を、色鮮やかなフルーツで徳川四天王のイメージカラーを表現したというこのケーキ。

<坂口将也記者>
「早速頂いてみたいと思います。チョコレートがすごい濃厚で、その中にフルーツの爽やかさがあって、これはおいしいですね」

<キルフェボン静岡 齊藤花店長>
「たくさんの方に知ってもらえる良いPRになると思うので、ぜひ選ばれてほしいと思う」

続いてはこちらのお店。お茶問屋が運営する、茶町KINZABURO。静岡の特産品、本山抹茶と石垣イチゴを使用したスイーツです。

<茶町KINZABURO 前田冨佐男社長>
「自分のお店のお菓子が全国に羽ばたくようなことがあったら天にも昇るような気持ち」

オクシズの抹茶とシズマエのいちごで、静岡を堪能しながらリラックスしてほしいという想いが込められています。

歴史的対局にふさわしいユニークな名前のお菓子も。創業86年を迎えるこちらの老舗。エントリーしたのは総菜と一緒に並ぶこちらのおはぎです。その名も「『勝つを見る』かつ見のおはぎ」。

<かつ見 岡﨑和子さん>
「屋号が『かつ見』ということもあり、『勝つを見る』名人戦が良い名勝負となれるように、ゲン担ぎの思いを込めまして、うちのおはぎで『勝つを見て』ほしいなと思う」

ますます期待が膨らむ名人戦。おやつがキッカケで将棋に興味を持つ人も増えていくかもしれません。

<影島亜美キャスター>
改めて、今回の「おやつコンテスト」にエントリーされたお菓子を見てみましょう。

和菓子と洋菓子、あわせて25のお菓子がエントリーされています。しずおか名物の安倍川もちや特産品のお茶イチゴを使用したお菓子、お土産の定番などもエントリーされていると思います。

静岡市の担当者は、おやつコンテストをきっかけに、「市の経済が活性化すればうれしい。将棋、囲碁の新たなファン層の獲得になれば」と話しています。

#LIVEしずおか 4月7日放送

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