新型コロナワクチンをめぐる新たな支援策です。静岡市は接種会場に向かう65歳以上の高齢者を対象にタクシー代を補助するサービスを始めました。苦しむ業界を支え、ワクチン接種をスムーズに進めたい狙いがあります。

 <松田哲生さん>「これから新型コロナのワクチンを打ってもらう。不安です。正直言って」
 5月27日朝、ワクチンの接種に向かったのは静岡市葵区に住む92歳の松田哲生さん。移動手段はタクシーです。妻のとくさんと一緒に乗り込みます。
 <妻・松田とくさん>「一緒にしました、『ワクチン接種予約』ができて『タクシー予約』もお願いしました。足がないからね、すぐに手配してもらえて嬉しかった」
 今回、松田さん夫婦が利用したのは「らくちんタクシーサポート」。静岡市とタクシー協会がタッグを組んだ事業で、ワクチン接種を予約する電話でタクシーの配車予約も同時にできる全国でも珍しい取り組みです。
 <運転手>「本日は『らくタク』を使っていただいたので、500円割引になります」
 このサービスを使うと利用者は1回乗車するたびに一律で500円の割引を受けることができます。
 <妻・松田とくさん>「年寄りは助かります」
 松田さんはかかりつけ病院でのワクチン接種へと向かいました。今回の取り組みはコロナ禍で利用者が減ったタクシー業界を支える狙いがあります。
 <千代田タクシー 加藤高立社長>「(新型コロナ感染拡大になってから)タクシーを使われる回数が激減して、去年の4月5月は、(前年の)50%以下(の売り上げ)。危機感を感じている」
 一方、行政側にはワクチン接種を加速させたい思惑があるのです。
 <静岡市交通政策課 松南克彦参事>「ワクチン接種率向上を図りたい。これが一番の目的」
 静岡市は新型コロナのワクチンの予約率が現在、5割程度で目標値に届いていません。浜松市でも予約は停滞気味で5月26日の時点で3つの集団接種の会場では合わせて960人分の空きがありました。かかりつけ医での個別接種を希望する人が多いことや、副反応への不安を抱える人がいることなどがワクチン接種の予約にブレーキをかけている可能性があります。
 <松田哲生さん>「(孫に)会いたいです、早く。『来い』とはいえないけど、気持ちは楽になりました」
 <松田とくさん>「早速、孫に電話かけます」
 コロナ禍を乗り越えるためワクチンの接種をどう加速させるのか、今後も様々な取り組みが求められそうです。

5月27日 SBSテレビ「ORANGE」放送
#オレンジ6

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