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「更紗」の語源にはさまざまな説があります。
インド語で“美しい織物”を意味する「サラサー」を語源とする説、
ポルトガル語の“美しい布”「サラシャ」だという説、
インド西海岸の古い港町「スラット」がなまったものだという説があります
更紗の起源はインドと言われています。
紀元前3千年ごろには木綿の生地に手描きで模様を描いた更紗がつくられていたと言われています。
「インド更紗」とは木綿の生地に模様を 表したものを総称したものですから、この名に当たるインドでの名称はありません。
色々ある技法のなかで、最も一般に知られているものが、カラムというペンを用いて描くカラムカリ (kalamkali)と木型を使ったブロック・プリント(wooden block printing)、あるいはこの二つ の技法を併せ持ったものです。
インドの染は紀元まもなくの頃から国外に輸出されて いたことが知られています。
インドから古代エジプトやローマにも伝わり、貴族たちの愛用品になります。
輸出品としてインド更紗が流通したのはヨーロッパの大航海時代 16~17 世紀 以降の頃からです。
17 世紀に入ってヨーロッパ諸国に東インド会社が相次いで設立されたこと により、インド更紗は洋の東西に運ばれ、それぞれの国の模様染に大きな影響を与えていきました。
「チンツ」の名で知られるイギリス更紗、ペルシャで技術を学んだと言われるフランスのジュイ更紗はマリーアントワネットも愛用されていたようです。
華やかでかわいらしいドイツ更紗、オランダの更紗なども現代の欧風花模様プリントのきっかけになっていきました
アジアでは仏教色強いタイのシャム更紗、バティックで蝋を使ったジャワ更紗、洗練された中国更紗など独自の模様として発展しました。
 日本には室町時代に南蛮船によ持ち込まれ舶来品として珍重されます。
江戸時代には徳川秀忠がシャム(タイ)王国の使者と謁見の記録が残されてます
日本ではまだ綿花の栽培はされてませんので新しい素材としての木綿にカラフルに染められた更紗は異国風の雰囲気がたいへん喜ばれ富裕層の愛用品となるほか、「名物裂」として茶人たちのあいだでもてはやされました。
日本近世の多彩な友禅染の発達にも大きな影響を与えていきます。
●綿花については『小満』二十四節気でお話ししてます。
↓ご覧くださいませ!

●鈴木時代裂研究所
URL http://www.sjk-kyoto.com
色々な時代裂を見ることができます。

●木内暁子(きうちあきこ) 染織作家
本金を使った金更紗で独自の作品をデザインして染めた作品

⚫︎訪問着(モスクの夕暮れ) K.I.様より (木内暁子製作)
⚫︎袋帯(ペーズリー)母より

1 Comment

  1. 昨年末、偶然この動画見つけました。これからの企画も楽しみです。これまでの分もこれからのゆっくり拝見していくつもりです。陰ながら応援しています。