トンガ沖で起きた火山噴火に伴う津波で、岩手県内で避難した人の数は避難指示の対象の4%だったことが分かった。
冬の深夜における避難の課題が浮き彫りとなっている。
1月16日(日)の未明、岩手県沿岸部に突然発表された津波警報。
急いで避難してきた人からはこんな声が聞かれた。
避難した人は…
「みんな平気なのかな。うちの近所では避難する人いないんだけど、私たちだけ車で来た」
一方で…
避難しなかった人は…
「家で待機して避難はしませんでした。(理由は)寒さとあとは深夜」
めんこいテレビの集計によると、県内の避難指示の対象は最大で4万7465人。
対して避難者数は最大で1991人と対象の4%ほどにとどまった。
このうち、宮古市でも指定避難所に避難したのは対象の5%ほどだったが、車や親戚の家などへ避難した人もいたという。
宮古市 芳賀直樹危機管理監
「親戚の家とか他に対する避難もあったので、実際は多くの方が避難行動をとってくれたのかなと思っています。ただ全員100%ではないので、そこは今後さらに力を入れていくところと考えている」
今回のような噴火に伴う津波は、気象庁でも予測が難しい特殊なケースで市でも対応に苦慮したという。
宮古市 芳賀直樹危機管理監
「我々の(考える)津波っていうのは、地震で注意報・警報がでてから20分~30分の間に逃げるんだというのが津波に対してのとらえ方だった。注意報出されてすでに(津波が)到達していますって言われると、どうしたらいいのって感じました」
さらに市は注意報から警報に切り替えられたことで、高い津波には対応できない避難所8か所を急遽閉めるなど混乱したという。
井上智晶アナウンサー
「河南中学校では体育館は広すぎて温まりにくいため、となりの武道館が使われました。しかし多くの人がストーブを囲んで一時密になったということです」
市では新型コロナウイルスと低体温症の2つのリスクと向き合う必要があった。
宮古市 芳賀直樹危機管理監
「今回は氷点下の中で、低体温症などその方が(コロナより)命の危険が大きいと判断したので、ある程度許容して対応せざるを得なかった」
将来高い確率で発生するとされる千島・日本海溝沿いの地震津波の想定でも、最も被害が大きいとされる「冬の深夜」。
津波工学を専門とする東北大学の今村文彦教授は「将来の地震や津波もこのような状況になり得るので、ぜひ何ができて何ができなかったのか点検してほしい」と話している。
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