新型コロナウイルスの感染爆発に備え、大阪府が設置していた「大規模医療・療養センター」が、31日で閉鎖されます。
大阪府は去年9月30日から、住之江区の「インテックス大阪」に、1000床のベッドがある「大規模医療・療養センター」を設けていました。
原則として、自立した生活を送ることができる60歳未満の患者を受け入れ、医療・療養体制のひっ迫に備えるのが目的でしたが、最もベッドが使われた日でも、1000床のうち70床しか利用されず、ほとんど使われないまま閉鎖となりました。かかった経費は約50億円で、このうち30億円がインテックス大阪の賃貸料でした。
センター設置後に第6波を迎え、大阪では1日1万5000人以上が感染する日もありましたが、なぜ利用が進まなかったのでしょうか。第5波ではデルタ株が流行し、症状が重い感染者も受け入れ先がない状況でした。一方、ウイルスがオミクロン株に置き換わると、軽症や無症状の割合が増加。
ほとんどが自宅療養で済み、センターの利用がはかどらなかったのです。
その一方で、このセンターを使いたかったのに、使えなかったという声が…。クラスターが発生した障害者施設から上がっています。
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