小説「JR上野駅公園口」が全米図書賞・翻訳文学部門を受賞し、大きく話題となった作家・柳 美里

作品が生まれるキッカケとなったのが、東日本大震災で被災した福島県南相馬市で放送していた臨時災害放送局「南相馬ひばりFM」で放送されていたラジオ番組「柳美里のふたりとひとり」です。今からちょうど10年前、2012年の春にはじまったこの番組を通じ、彼女は避難生活を余儀なくされた東北の人々、延べ数千人にマイクを向け、話を聞き続けました。

その後、自らも同じ立場に身を置き、「できることを・・」と、考えて、鎌倉から南相馬市へ移住した彼女は4年前に自宅兼書店兼カフェ「フルハウス」をオープンさせます。

ここを拠点に、再開した常磐線とともに小高だけでなく、福島、ふたば地域の復興に寄与したいと考え、新たに劇場機能も持たせて、演劇の世界へもカムバックしましたが、今度はコロナ、さらには先日の地震など数多くの災難に見舞われ、休止と開店を繰り返すことにもなりました。

そんなフルハウスのこれまでの歩み、そして、なお、前へ進もうとしている今の状況と気持ちを、番組スタートからちょうど10年経った今、再びマイクの前で、ラジオスタイルで語ります。2022年の柳美里がどんなことを考えているのか? 生放送で皆さんに伝えられる場となればと考えています。またスペシャルゲストも登場予定です。どうぞご覧下さい。

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