6434人が亡くなった阪神淡路大震災から25年。 県内の各地では追悼の祈りが捧げられました。

震災で児童8人が亡くなった芦屋市の精道小学校では追悼式が開かれました。 式には全校児童に加え、遺族や地元住民などおよそ800人が出席し、当時小学1年生だった長男と5歳の長女を亡くした米津勝之さんが次女の英さんとともに、震災の記憶を風化させず継承していく思いを語りました。

学生39人と教職員2人が犠牲になった神戸大学でも震災慰霊献花式が営まれました。 式典は犠牲者の名前が刻まれた石碑の前で営まれ、遺族や学生、教職員などが黙とうを捧げました。 震災から25年、神戸大学では震災当時を知る職員も減り、震災を知らない学生たちへの語り継ぎが課題となっています。 武田廣学長は「被災大学として教訓をしっかり伝えたい」と述べました。 訪れた人は花を手向けるなど亡き人に思いをはせていました。

神戸市中央区ではボランティア団体が市民追悼式を開きました。 会場では音楽法要が行われたあと、震災の犠牲者を追悼する鐘の音が響きました。 この神戸・希望の鐘は被災者にあすへの希望をもってもらおうと、山梨のボランティア団体が地元で寄付を募って制作したもので、参加者1人1人が鐘を突き、祈りを捧げました。 この追悼式は主催する団体のメンバーの高齢化によりことしが最後で、来年以降は有志で祈りの場を設ける予定です。

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